末端冷え性で悩んでいます。
(2年前の記事です) 掲載日:2022/10/22
ここ数年末端冷え性で悩んでいます。指先だけ常に冷たいんです。
ネットで色々調べているのですが打開策も見出せず結局はお風呂に入る時間を長くするなど温めている程度で根本的解決には至っていません。これから冬に突入する前に何とかこの末端冷え性を治したいと思っています。
どうすれば治りますか?
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

私がお答えします。
末端冷え症に悩んでおられる方は年々増えており、冬場だけでなく夏場も辛い思いをされています。
冷えの原因も人種的な要素や性別(女性の場合ホルモンのバランス)、年齢、持病、社会環境など様々であり、その対処法もまた様々です。
対処法も様々ではありますが、そのような中でとても重要なことが2つあります。
1つは筋力アップ。もう1つは食事内容です。私たちの体温を維持するための熱は、約60%が基礎代謝によって生み出され、そのうちの約22%は筋肉から生み出されています。筋肉を増やす、筋肉を動かすということは、それ自体が冷え改善方法といえます。
もしまだ試されていなければ、是非筋力トレーニングをして頂きたいですね。
ここで重要なのは通勤時に歩いているとか、犬と散歩をしているとか、そういった軽い運動ではないという点です。分かりやすく言えば、自分を追い込むような「筋トレ」を週2~3回15分程度行うことをお勧めします。
下半身の筋肉や体幹の筋肉がついてくると、姿勢も良くなり、気分も前向きになる方が多いようです。
そして、もう一つ重要なのは食事です。どんなに筋トレをしても、筋肉の素になる栄養やタイミングを逃していては、効果半減です。
運動後30分以内にタンパク質を10~20g摂取すると良いでしょう。また、夜は控えめにして早目の就寝を心がけ、朝は一杯の白湯から始めてしっかりと朝食を摂り、昼も日中の活動に必要な分の食事を楽しみましょう。
冷え対策のより詳しい内容や方法については、この本をお勧めいたします。
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冷え対策において、薬での対応は食事・運動と併行して行うのが前提ですが、漢方的な対処方法も少しお伝えいたします。
冷え性について良く用いられる漢方薬には、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)や真武湯(しんぶとう)、温経湯(うんけいとう)があります。
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯:手足末端の冷えと共に、浮腫みもあり、緊張しやすく腰や筋肉に痛みを感じる方に良いです。合わせて頭痛や吐き気を伴う場合にもおすすめ。
・真武湯:特に浮腫みを自覚し、ダルさや下痢、時にめまいや動悸、ふらつきを感じる冷えに良いです。
・温経湯:貧血・乾燥気味で食欲や気力に乏しく、腰や腹部は冷えているが手のひらは温かいといった症状。生理不順や更年期症状を伴う方も多いです。
この他に、ヒビ・アカギレ・シモヤケがある方は、就寝前に紫雲膏(しうんこう)という漢方の軟膏を患部に塗り、靴下や綿の手袋をはめて、寝ると良いでしょう。
漢方薬については、上に挙げた3つはごく一部である為、なるべく専門家への相談をお勧めします。
また、1ヵ月服用して変化が無ければ、その漢方薬は効かないので別の漢方薬に切り替える視点を持ちましょう。
ご質問を多く頂いています。回答には時間がかかる場合があります。