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(2年前の記事です) 掲載日:2022/10/21

実家の土地を売却したいと母から連絡がありました。実家は祖父名義の家と土地に祖父と両親、私、妹で住んでいました。妹が結婚し、私も家を出、祖父と両親で住み続けていました。その祖父は29年前に亡くなりました。

どうやら、その時に相続手続きをしないまま、住み続けていたようです。家の老朽化が激しかったので10年前に取り壊し、現在はマンションを購入し両親はそこで暮らしています。土地の税金は祖父名義のまま父が払い続けています。

その父(83)も認知症が進み始め、母(81)が今のうちに土地を何とかしたいと言ってきました。資金があれば、家を建てて両親と同居してあげたいのですが、それもできません。父は8人兄弟で、2人は無くなり、1人は子供の頃に養女に出ています。兄弟の付き合いもなく、家の取り壊しのことさえ連絡していません。

この場合、どのような手続きをするのが良いのでしょうか。父はまだまともに会話できることも多いですが、行動レベル(お風呂とトイレの違いなど)で問題があるくらいです。よろしくお願いします。

※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

大田区民ミカタお答えします
菱田 陽介
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菱田司法書士事務所 司法書士
菱田 陽介

問題の土地ですが、祖父の遺言書で土地の相続人の指定がない以上、法律上は相続人全員の共有状態になっています。

そこで、相続人全員で遺産分割協議を行い、土地の所有者を決めなければなりません。祖父の子で亡くなっている方に子供がいれば、その方が相続人ですので、その方にも協議に参加してもらうことになります。

具体的には、

①権利証や登記簿謄本から土地の権利状態を確認する。
②相続人全員を確定させる
③相続人全員と連絡をとり、遺産分割協議を行う
④書類を揃えて不動産登記手続きを行う

おおまかに、このような流れになります。念のため、相続手続きが先延ばしになってしまうリスクを申し上げます。土地の所有者が定まらないと、売却や賃貸ができませんし、担保に提供するすこともできませんので、建物の新築時にローンが組めない恐れがあります。

また、放置しているうちに現在の相続人が亡くなると、その子供が相続人となり、その結果、相続人の数が多くなり、縁が遠い方々同士での協議になりますので、協議自体が成立せず、いつまでたっても土地の権利が定まらないことが懸念されます。

遺産分割協議に参加するには、しっかりとした判断能力が必要ですので、伺っているお父様の状態からすると急がれた方がよいでしょう。

専門家でも困難なケースなので、お早目に司法書士に相談して手続きに取り掛かってください。

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