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一粒万倍(いちりゅうまんばい)とは、

一粒の籾が万倍にも実る稲穂になる

という意味。

何事を始めるにも良い日ともされ、

仕事始め、開店、出店、お金を出すことに

吉であるとされる。

一粒のヒントやアイデアが

あなたの運を万倍にする。

ビジネス評論家石塚 毅の

ビジネス系開運コラム。

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いよいよ今週は東京オリンピック開催ですね。

一方で鳥取松蔭高校がたった1人、それも

野球部関係者ではないにもかかわらず、陽性反応

が出ただけで保健所は出場を認めず、予選は不戦敗

が決定。選手は声を上げて号泣した、とのこと。

今年聴いた中で一番腹が立ったニュースでした。

 

少し前になりますが、週刊東洋経済(5月15日号)

に「社長の危機感で加速したSOMPOの変貌」という

記事がありました。

 

SOMPOホールディングス櫻田社長は

 

「実は昔、損害保険会社だったと言われるよう

にしたい」

 

と、インタビューで語っています。

SOMPOホールディングスは、本業の損害保険だけで

なく、介護事業など、同業他社に比べていち早く事業の

多角化に乗り出しています。

 

いまをさかのぼること50年前。

日本経済新聞社の中興の祖と言われた、円城寺次郎

社長(当時)は日本IBMの椎名社長(当時)に

対して

 

「椎名君、日経は新聞も出している会社にしたいんだよ」

 

と言ったのは有名な話です。

経済紙だから一般紙とちがって部数に限界がある。

そこで新聞社そのものを情報産業へと改造してしまうことで

朝日毎日との競争に勝とうとしたのです。

新聞だけを出すのではなくコンピュータをベースにデータ

を売りものにする「情報産業」に切り替えたからこそ、

今日があるのです。

新聞社の中で唯一の電子版の成功例が日経です。

じつに半世紀の時間を費やしているのです。

 

最近お亡くなりなった立花隆さんの口癖は

「ムダ弾」を打たなければ、未来は開けない。

 

だったそうです。

 

大企業だからこそ、いろいろなことをやらないと

外部環境の破壊的な変化についていけないのです。

「オバケ商品」を持ち安定収益が長く続いている会社

こそ、安定した経営基盤のもと、たくさんの仕掛けや

企業内ベンチャーをやるべきなのです。

 

SOMPOホールディングスの30年後なら何とか確認

できるかな?(笑)

老後の楽しみの1つにしようと思います。

 

(了)



石塚 毅(いしづか たけし)

1970年生まれ。ビジネス評論家。担当実績7,000社、相談実績15,000人に

裏付けされた企業経営・ビジネスモデル・社風・人材の情報通で博覧強記。

話がおもしろい!と評判。

ご質問・ご相談などはこちらまで。

ishizuka@keiei-c.jp