大田区は東京23区で一番銭湯が多いことで知られています。金魚が見られたり、大正ロマンを感じられたり、お風呂上がりに生ビールが飲めたりと、個性豊かでユニークな銭湯がひしめき合っていますね。どれも唯一無二の存在で、銭湯好きな方であれば、お気に入りの銭湯がいくつかあることでしょう。
大正ロマンがコンセプトのはすぬま温泉
そんな大田区の銭湯には、かなりの確率で「黒湯」があります。黒湯があることは自然なことと思ってしまいがちですが、これも大田区ならではのことなのです。見た目が淡褐色や黒褐色のにごり湯である黒湯とは一体何なのか、由来や成分について調べてみたいと思います。
まず、大田区のホームページを確認してみると、黒湯についてこのように書かれていました。“大田区の臨海部周辺の黒湯とは、メタケイ酸や炭酸水素塩類(重曹)などを含む25度以下の温泉で、大昔の海水を由来とする「化石水」であると言われています”
「化石水」という言葉にグッときますね。なんて太古ロマンにあふれる言葉なのでしょう!
かなり濃い黒湯が印象的な桜館
さらに、この黒湯の泉質は、ナトリウム塩化物泉(食塩泉)、ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)、メタケイ酸泉の3つのタイプに別れるのだとか。
pHは、7.1〜8.8と平均して8.0の弱アルカリ性成分が多く、湯あたりがよく皮膚をなめらかにすることが学術的にも認められているそうです。銭湯によって、泉質や黒湯の濃度が違って、それを好みで選べることも嬉しいですね。
秘湯感ある黒湯が楽しめる久が原湯
“遠くの温泉より近くの銭湯”
黒湯について調べていたら銭湯に行きたくてムズムズしてきました!!
記者: 大曽根桃子