まちの仕事人インタビュー
目には見えないライフスタイルを提案し、居心地の良い空間をプロデュース
株式会社 Laugh style 代表取締役/インテリアトータルプロデューサー MAKO (まこ) さん インタビュー

昭和54年生まれ。東京都杉並区在住。不動産仲介会社、インテリアコーディネーター事務所を経て、独立。「五感で感じる空間作り」をモットーに、目には見えないライフスタイルまでコーディネート。現在は、住まいだけでなく、サロンやクリニック、キャンピングカーなど、自身の活躍の場を広げる。

お客様の思い描くイメージを引き出し、なりたい姿を表現する

起業までの経緯を教えてください。

元々、埼玉県行田市にある不動産会社で事務員をしていました。そこで秘書業務や経理業務、接客業務などを経験した後に、住宅やマンションの販売、賃貸の仲介などを手がける上場企業へ転職。営業事務の仕事をこなしながら、インテリアコーディネーターの資格を取得しました。お客様の中には、「部屋の使い方がわからない」「どこに家具を置いたらいいかわからない」という方もいます。なかなか物件を決められないお客様の様子を見て、自分なりに物件の間取り図を書いたり、家具を配置・レイアウトして部屋の使い方から提案したところ、成約数が増えたのです。思わぬ反響に驚くとともに、今後はインテリアを専門に扱った仕事をしていきたい、そう考えてインテリアコーディネーター事務所へ進みました。そこでの勤務期間は半年から1年ほどと短いものでしたが、もっとお客様に寄り添った仕事がしたいと考えて独立。資金や人脈もなく、また経験も多くない中での門出となりましたが、ブログやSNS経由での集客がうまくいき、現在多くのお客様からお問い合わせをいただいています。

インテリアコーディネーターの仕事内容について教えてください。

インテリアコーディネーターの役割は、お客様の思い描いているインテリアイメージを引き出して、それを作り手である施工業者に伝えること。例えば、お客様が「北欧スタイルがいい」と言っても、お客様が抱く北欧スタイルのイメージと、私たちインテリアコーディネーターが描く北欧スタイルのイメージは異なります。また、イメージが固まっていないお客様、イメージが固まっていても具体的な要望がないお客様もいます。そういう場合は、3Dパースを作ったり、過去の施工例などをお見せしたりすることも。プランを提案する上では、お客様と現場の間に立ち、イメージのギャップを埋めて「つなぐ」ことを意識しています。

仕事をする上で心がけていることは何ですか?

当社のコーディネート・ポリシーの一つに「お客様の“居心地の良さ”を重視し、自分の理想や自己満足を押し付けない」というものがあります。インテリアコーディネーターとして、私なりのスタイルでおしゃれな空間をご提案することも大事なのですが、最終的にはそこで長く生活するお客様の居心地の良さが何より重要です。これまで様々なお客様と接してきましたが、インテリアコーディネータに頼むと、「自分たちの思っているものを作ってくれないのではないか」と誤解されているお客様も多いものです。例えば、先ほどの例を挙げれば「北欧スタイルがいいけど、親から譲り受けたこのダイニングテーブルも使いたい」というお客様には、その「使いたい」という意志を優先して、ラタンを合わせるなどして部屋全体が調和するスタイルを提案します。他にも、どういう場所に行くのが好きか、部屋でどのように過ごしたいかなど、その方のライフスタイルをキャッチした上で、お客様の描く未来、なりたい姿を部屋で表現することを心がけています。

他社との違いはどのような点にありますか?

コーディネートするジャンルに捉われない「幅の広さ」が特徴です。インテリアコーディネーターの多くが、水回り専門、リフォーム専門、新築専門、家具専門というようにジャンルを決めています。というのも、お客様にインテリアの提案、アドバイスをする以上、家具や照明、壁紙、床材の種類を把握していなければなりませんし、建築に関する知識から商品知識、施工知識など、求められる知識も多いからです。当社は一つのジャンルに特化しているというよりも、「空間」という観点でインテリアコーディネートに関わるすべてをプロデュースしています。

インテリアコーディネートを身近に、楽しんでもらうために


どんなお客様が多いですか?

個人の方はもちろん、法人からもご依頼いただいています。個人の場合はリビングや子ども部屋をコーディネートすることもありますし、法人の場合は事務所、店舗、サロン、クリニック、イベントブースのスタイリング、キャンピングカーの内装をコーディネートすることも。最近では、広告代理店や雑誌・新聞社、ハウスメーカーからの依頼も増えており、イベントやセミナー、トークショーに出演することもあります。お仕事のご依頼はホームページやSNSなど、ネット経由でいただくケースが多いです。

この仕事のやりがいは?

Before/Afterの変化を実感できるところが、一番の醍醐味です。お客様からいただいた仕事を通して、私自身が前後の変化を楽しんでいるのかもしれません。毎回様々なBefore/Afterがありますが、印象に残っているのはキャンピングカーのコーディネート。車の内装を家のような空間にするというコンセプトの下、内装材、建具のデザインはもちろん、シリーズのネーミングやコンセプトストーリーから関わりました。車は家と違って「走る」ため、デザインや提案の幅が制限されるという難しさがありましたが、大きな刺激を受けました。

今後の展望や挑戦したいことはありますか?

最近はYouTubeを始め、コーディネートの事例動画やインテリアコーディネートのテクニックなどを紹介しています。独立当初はブログを開設して集客を行っていましたが、今は動画の時代。多くの人に動画を見てもらうことで、自分自身を知ってもらえたり、インテリアコーディネートを身近に感じてもらえたりすると思い、始めました。インテリアに関心を持つ人が増えているとは言え、インテリアコーディネーターにお願いすることにハードルを感じる人も多いものです。今後は、より多くの人にインテリアコーディネートを楽しんでもらえるよう、オンラインでインテリア診断を行ったり、フローチャートで自分の好みのコーディネートを選んだりするような仕組みについても検討していきたいです。

インタビュー後記

 「『五感』を意識してインテリアプランを考え、目には見えないライフスタイルも一緒にコーディネートする」ことを大切にしているMAKOさん。「見た目」や「おしゃれさ」はもちろん、お客様と同じ目線になって、その方の動作域や性格、趣味をヒアリングした上で居心地の良いコーディネートを提案されています。愛犬家住宅コーディネーター、ファイナンシャルプランナー、食空間プランナー、福祉住環境コーディネーターなどの資格・スキルも持っているため、どんなライフスタイルの方でも安心して相談できるのではないかと感じました。居心地の良い空間を作りたい方は、MAKOさんへ相談してみてはいかがでしょうか?

お問い合わせ

株式会社 Laugh style

〒107-0062 東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山942号

TEL:03-6403-0202

MAIL:komasigokatu@yahoo.co.jp

HP:www.laugh-style.jp