来週末から提供予定の「みしまマンゴーとスパイスのパフェ」。
メイン⾷材のみしまマンゴーを作られている鈴⽊農園さんに訪問させていただきました。
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静岡県三島に農園を構える鈴⽊農園さんは、ご家族で経営されている⼩さな農園です。
マンゴーをはじめ、⾦柑、いちじく等、 複数の果物を栽培されています。送って頂く果物はどれもみずみずしく、糖度が⾼く⾹りや⽢みがしっかりとのった美味しい果物ばかり。
今回はみしまマンゴーの「美味しさの秘訣」、そして「静岡で果物(マンゴー)を作るということ」についてお話を聞かせて頂きました。
まずマンゴーハウスに⼊ると、収穫期直前 (6 ⽉末) ということもあり1つ1つ落下防⽌のネットがかけられたたくさんのマンゴーが⼀⾯に広がっています。ところ狭しと並ぶその
様⼦は圧巻。
こちらでは約 250 本の⽊がハウス内に植えられており、樹上完熟で出荷する「アーウィン」と収穫後に追熟して⾷べる「キーツ」の 2 種類が栽培されています。
マンゴー栽培の⼤きな流れとしては

「9 ⽉〜1⽉」収穫後、⽔を減らし、温度を下げ寒期を作る。
「2 ⽉前後」マンゴーの花の開花、蜂による受粉。暖房で温度を上げていく。
「3 ⽉〜4 ⽉」摘果作業。数を絞る。
「5⽉〜」枝の吊り下げ、ネットかけ作業。

ここからアーウィンは⾃然落下を待ちます。
収穫前(落下前)のアーウィンは⾚紫色で完熟に近づいてくると徐々に鮮やかな⾚に変わり、枝から⾃然落下の後、地⾯に落ちないようネットが受け⽌めるといった流れです。取材中、 ちょうどネットの中に落下したマンゴーの様⼦を⾒せて頂くと、枝から外れた後の繋ぎ⽬からとろりとした蜜が溢れ、その辺り⼀⾯にマンゴーの華やかな⾹りが広がっていました。
鈴⽊農園さんが作るマンゴーの⾹りや糖度は、他県のブランドマンゴーと引けをとりません。
⼀体どのような栽培⽅法なのか、教えていただきました。

「ボックス栽培という⽅法で栽培しています。地⾯に直接植えるのではなく、 箱型のボックスの中で栽培し、 根の⽣育状況を⾒ながらボックス内の⼟を増やし、 ボックスの外枠を⼤きく変えていきます。 根を⽬⼀杯張らせない様に制限することで、⽊にとっては適度なストレスとなり、 ⽣命⼒を発揮したい⽊のパワーによりマンゴーの「糖度」につながるという仕組みです」

⽣育も早く、 糖度を⾼めることができる栽培⽅法ではありますが、収穫においては限界もあるという。⼀番古い⽊は植えてから 15 年以上経過し、徐々に収穫量が減っているとのことで、ボックス栽培はハウス内の移動が可能など管理においてはメリットもあるが、⽊の⽣育においては地⾯に直植えする形よりも限界値が早い可能性があるので、段階的に植え替えの必要があるそう。

「10 年以上マンゴーを育てていても、まだまだわからないこともあります。」
そう話す鈴⽊さん。元々は会社員だった鈴⽊さんは、 先代のお⽗さまからのバトンタッチを経て、 ⼿探りでマンゴー栽培を進めてこられた経緯があります。「マンゴーの産地(農園)に⾏き⾒学させてもらったこともあるけれど、やはり静岡との環境差はとても⼤きく、同じ栽培⽅法でうまくいくわけではない。実際には試⾏錯誤の連続です。 」
マンゴーは元々南国フルーツということもあり、 決して静岡県は栽培適地ではありません。その中で丁寧に栽培に向き合ってきた鈴⽊さん、そしてご家族との歴史を想像することができました。

そんな鈴⽊農園では、 毎年マンゴーの収穫期にイベント「三島 mizumizu マンゴーをさらに美味しく⾷べる会議」を開催しています。三島市内だけでなく静岡県東部、 伊⾖エリアの
菓⼦屋、パン屋、レストラン(もちろん東京から KUNON も参加)が、マンゴーを⼀⻫に調理、 提供するという企画です。 三島市は芋や⼤根等の根菜をはじめとする⽕⼭灰⼟に育まれた野菜たちがブランドを形成していますが 「今度はフルーツ⽂化を根付かせたい」 と穏やかな笑顔で話す鈴⽊さん。

富⼠⼭の湧⽔に恵まれたこの静岡の⼟地で、鈴⽊農園さんが 1 から作り上げたマンゴー文化は着実に⼤きくなっていると感じながら、そのバトンを東京でも引き継いでいきたいと
強く感じた訪問でした。

※最後の写真3枚は、農園近くの柿⽥川公園。富⼠⼭の雪解け⽔が湧き出る公園で国指定記念物になっています。

マンゴーとスパイスのパフェの詳細は週明けに告知します。
今回も裏テーマを⼀緒に楽しみながら、ご⽤意予定です。お楽しみに。

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123 いいね! ('25/07/07 14:00 時点)