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(2年前の記事です) 掲載日:2023/01/22

遺言者が土地を長男に遺贈した後に、長男がその遺言書を他の書類と誤認して焼却した場合、長男はその土地の所有権を取得できないのでしょうか?

もちろん、遺言者は既に死んでいます。

その場合の解決法はどの様になるのでしょうか?

※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

港区民ミカタお答えします
太期 宗平
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ベリーベスト法律事務所 弁護士
太期 宗平

焼却してしまった遺言はどのような形式の遺言だったでしょうか。

一般的に用いられている遺言の形式は、公正証書遺言と自筆証書遺言という遺言です。

お父様の手書きであった場合は自筆証書遺言、公証役場で作成したものである場合は公正証書遺言です。

まずは、どちらの遺言であったかを思い出すことから始めましょう。

1.自筆証書遺言であった場合

[1]遺言による解決は難しい

自筆証書遺言を焼失してしまった場合、遺言によって土地を長男が取得することはできません。

長男としては、他の相続人との間で、なんとか土地を自分が相続できるように遺産分割協議をするしかないでしょう。

[2]相続人となることはできます

遺言書を破棄したものは遺言者となることができませんが(民法891条5号)、ここにいう破棄とは相続に関して不当な利益を目的とする行為をいうので、今回のような不注意で焼却してしまったような場合は、相続人の資格を失いません。

2.公正証書遺言であった場合

[1]原本がどこかの公証役場に保管されている

公正証書遺言は、20年間は原本を公証人において保管する義務が定められています。

また、実務の取扱いとして、平成以降に作成された公正証書遺言については遺言者が120歳になるまで、原本が保管されることになっています。

このような保管期限からすると、よほど例外的な場合でない限り、公正証書遺言はどこかの公証役場に保管されているといってよいでしょう。

[2]どこの公証役場に保管されているか検索もできる

遺言者が亡くなっている場合、平成以降に作成された公正証書遺言であれば、その原本がどこの公証役場に保管されているかを検索してもらうこともできます。

[3]公正証書遺言であれば謄本の作成を請求すれば問題解決

どこの公証役場に保管されているかが判明すれば、あとは保管されている公証役場に行って、公正証書遺言の謄本の作成を請求すれば、問題は解決するはずです。

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