
「あおぞら作文教室」を運営する株式会社立命代表取締役の眞野玲子さん。東京都足立区を拠点に、子どもたちの「書く力」と「表現力」を育てる教室を展開している。スポーツ科学を学んだ後、週刊誌の記者を経てフリーライターとして活動してきた経歴を持つ。三児の母としての経験の中で、我が子の作文への苦手意識に向き合ったことが現在の仕事の原点となった。教員免許を持たない立場だからこそ、保護者と同じ目線で子どもに寄り添う指導を大切にしている。温かな関わりと実践的な指導で、多くの家庭から信頼を集めている。
今の仕事を始めたきっかけを教えてください。
きっかけは、私の子どもが作文を書くことを嫌がっていたことでした。書けないことに対して、つい叱ってしまうこともあったのですが、小学校で支援員として働く中で、そもそも学校では「書き方」そのものを教えていないという現状に気づきました。それでは子どもたちが戸惑うのも無理はないと感じたのです。そこで、まずは自分の子どもに教えたいという思いから、近所のお子さんたちにも声をかけ、小さな教室を始めました。特別な準備があったわけではなく、目の前の子どもたちに必要なことを届けたいという気持ちが、自然と今の仕事につながっていきました。
会社設立までの経緯を教えてください。
教室を始めてからは、口コミで少しずつ広がり、生徒の数も増えていきました。最初は数人からのスタートでしたが、気がつけば多くのご家庭からご相談をいただくようになりました。しばらくは個人で運営しておりましたが、生徒数が増える中で、より責任ある形で続けていきたいという思いが強くなり、法人化を決意いたしました。また、その時期は自分自身の人生の転機でもあり、「自分の力で生きていく」という覚悟を持ったタイミングでもありました。起業を目指していたわけではなく、必要とされることに応え続けた結果として、会社という形になったと感じています。
教室の特徴を教えてください。
私たちの教室の特徴は、「遊び」と「学び」を大切にしている点にあります。書くことに苦手意識を持つお子さんにとっては、まず「楽しい」と感じることがとても重要だと考えています。そのため、授業の中には言葉遊びや簡単な工作なども取り入れながら、自然と表現につながる工夫をしています。また、型にはめるのではなく、その子自身の考えや言葉を引き出すことを大切にしています。作文だけでなく、読解や記述にも対応しながら、総合的な表現力を育てていくことを目指しております。
「一生懸命に取り組むこと」と「自然体であること」

お仕事で大切にしていることを教えてください。
私が大切にしているのは、相手にしっかりと寄り添うことです。困っているのは子ども自身ですので、その気持ちを理解することを第一に考えています。一人ひとり状況や感じ方は異なりますので、その子に合った関わり方を丁寧に見つけていくことを心がけています。また、時代に合わせて柔軟に変化していくことも重要だと感じています。子どもたちを取り巻く環境は常に変わっていますので、同じ方法にこだわらず、その時に必要とされる指導を考え続けるようにしています。
この仕事のどんなところが好きですか?
この仕事の魅力は、子どもたちの変化を間近で見ることができる点にあります。最初は書くことに苦手意識を持っていたお子さんが、自分の言葉で表現できるようになり、「書くのが楽しい」と感じてくれる瞬間に立ち会えることは、何よりの喜びです。また、作文指導という分野は、まだ十分に広がっているとは言えない部分もありますので、その中で自分の役割を見つけられていることにもやりがいを感じています。日々の小さな成長の積み重ねが、この仕事を続ける力になっています。

今後やりたいこと等、展望を教えてください。
今後は、私自身が大切にしている指導の考え方を、より多くの方にお伝えしていきたいと考えています。特に「作文3か条」としてまとめている内容は、どなたでも実践しやすいものですので、広く知っていただけたら嬉しいです。また、同じ思いを持つ指導者の方々とつながり、より多くのお子さんにこの学びを届けていきたいとも思っております。さらに、研究や執筆といった形でも発信を行い、教育のあり方について考えるきっかけをつくっていければと考えています。
成功哲学を教えてください。
私が大切にしているのは、「一生懸命に取り組むこと」と「自然体であること」の両方です。一生懸命であることはとても大切ですが、それが無理のある状態では長く続けることが難しくなってしまいます。自分が自然体でいられる環境の中で力を発揮することが、結果的に良い成果につながるのではないかと感じています。自分に合った道を見極め、その中でできる限りの努力を積み重ねていくことが、信頼や継続につながっていくのだと思います。
インタビュー後記
今回お話を伺い、眞野さんが目の前の子どもや保護者一人ひとりに丁寧に向き合い続けてこられたことが、現在の教室の信頼につながっているのだと感じました。特別な目標からスタートしたのではなく、必要とされることに真摯に応えていく中で、自然と形になっていった歩みがとても印象的でした。子どもたちの変化を喜び、その成長に寄り添う姿勢からは、教育に対する深い愛情が伝わってきました。これからの時代において、こうした現場に根ざした取り組みの重要性を改めて感じるインタビューとなりました。
お問い合わせ
株式会社 立命
東京都足立区西綾瀬2−23−33−1
TEL:050-1809-1304
*お問い合わせの際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。
