昨年3月~12月に発見された変死のうち122人が新型コロナ感染
最近は新型コロナの新規感染者数は報道を見ている限り減っているようにも感じます。
神奈川県で新型コロナに感染し、自宅療養中に容態が急変し自宅で亡くなっている方が発見されたとニュースになりました。
結果としては病死ではありますが、自宅で亡くなっているのが発見されると「変死」扱いになり、警察による検証や場合によっては解剖があります。
その際葬儀社はご遺族からの依頼などにより亡くなっている場所にお迎えに上がります。
お会いしたのちに打合せをし、どのようにお見送りをするかを決めてお見積り金額をお伝えします。
この新型コロナに感染してお亡くなりになると怖いところはご遺族も感染している可能性があるというところ。
打合せをするのにも細心の注意が必要です。
ただ、葬儀従事者が業務中に感染したという話は聞いていませんのでご安心ください。
先日母の会社の同僚の親戚の方が新型コロナで亡くなったそうです。
母は同僚から聞いたのだけど、『コロナで亡くなると火葬するのに120万もかかるの?』と言っていました。
どのようなお見送りをして費用が掛かったのか詳細が分からないので何とも言えませんでしたが、新型コロナ感染死の場合はほとんどの葬儀社は多少の割増料金になることがあるそうです。
これは通常より多くかかる防護服や納体袋などの備品代や人件費なので正当な料金かと思われます。
非常事態宣言下でのお葬式
参列者をお呼びして2日間行うお葬式はかなり減ったように感じます。
形式としても葬儀・告別式のみの1日葬が増え、20~30名、5名前後のお葬式も珍しいことではなくなりました。
また式は行わず火葬のみを選択する方も非常に多くなりました。
要因として考えられることは感染予防・防止が一番だと思われますが、打合せをしていて『今の状況で呼んだら非常識と思われる』『県外への移動が怖い』『呼んだ方が万が一感染してしまったら』というお声がよく聞かれます。
リモートによるお葬式の提案も葬儀社によっては行ってはおりますが、まだまだ浸透している感じではないのが現状です。
お通夜で「通夜振る舞い」や「お清め」と言われていた会食の場は設けないケースがほとんどで、参列者に対してお持ち帰り用のお弁当を用意して対応をとり、感染対策に努めています。
我々葬儀社も感染しない・させないを常に頭に入れ、ご要望にそった形でお葬式をお手伝いしておりますので、新型コロナや金額に関することなどお気軽にご相談いただければと思います。
先日、知人の火葬に立ち合いました。
出身が遠方だったのですがご遺体を搬送し出身地でお葬式することも、こちらでお葬式を行っても今の状況ではご遺族も参列できないというお話でした。
こちらで火葬をしてご遺骨を実家に送ってから菩提寺様にご供養していただくことになったのですが、最期の対面も叶わず、お別れをする機会もなくなってしまう。
改めてこの新型コロナの影響を痛感させられました。
ワクチンの接種も始まりましたが、どうか皆さまもお気をつけください。
早く終息することをお祈り申し上げます。
著:一級葬祭ディレクター 小林大悟