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一粒万倍(いちりゅうまんばい)とは、

一粒の籾が万倍にも実る稲穂になる

という意味。

何事を始めるにも良い日ともされ、

仕事始め、開店、出店、お金を出すことに

吉であるとされる。

一粒のヒントやアイデアが

あなたの運を万倍にする。

ビジネス評論家石塚 毅の

ビジネス系開運コラム。

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この原稿を書いている時点での

プロ野球日本シリーズは

阪神タイガースが王手をかけています。

今年の日本一はどちらか?

石塚予想は逆転でオリックスが優勝。

さてどうなっているか?


1. 日本の大学入試は時代遅れ?


11月4日の日経朝刊1面「春秋」

より、以下抜粋。


「世界の大学ランキングトップ、英オックス

フォードの入試は口頭試問、

いわゆる面接で合否が決まる。」


「例えば、実験心理学科を受験する

学生にはこんな質問が出される。

『カタツムリには意識はあるでしょうか?』

物理学科なら、

『世界に砂粒はいくつありますか?』

どの問いにも正解はない。知識ではなく、

物事を考え抜く力と対話する能力を

時間をかけてみる。」


「先日、全国の国立大学学長と意見交換

する機会があり、この入試が話題になった。」


「入試を大きく変えられない理由の多くには、

公平性を巡る古くからの議論が横たわる。

筆記試験であれば、客観的な選抜ができる。

面接官の主観に左右される方式は不公平に

なるというものだ。」


2.海外の大学に入学式はない


日本人には信じられないかも、ですが

海外の大学に「入学式」なんてありません。

入学するよりも卒業する方が遥かに

難しく、また自分の専攻や希望によって

取得単位を持って、他大学へ編入する学生

も多いからです。

先日、ある中国人に「人生で一番勉強した

のはいつですか?」と訊いたら即答で「大学

時代」と回答されました。その表情には「何を

言ってるのか」と言わんばかりでしたね。

海外の大学の卒業式は家族がみんな

お祝いに駆け付けます。卒業することがいかに

大変か、みなわかっているからです。これはプロ

スポーツに進む学生もまったく同じ条件・環境

です。


3.日本の大学は「新卒パス」を買うために


日本の場合、新卒一括採用という世界でも

珍しい採用システムがあり、新卒の就活は

有名大企業の面接に進めるか否かは、どの

大学に所属しているかでほぼ確定します。

これが大学ランキングができる背景です。

旧帝大・トップ国立

早慶・国立・関関同立・GMARCH

日東駒専・産近甲龍

などなど。いろんな呼び名はすべてランキング

の上下を知らせるためですよね。

詰まるところ、有名大企業にエントリー可能

なパスを500万~700万くらいで買う。

但し、そこには「入試」をくぐりぬける必要が

ある、というのが大学に行く理由の大多数

じゃないですか。

以前から言われてますが、優秀人材が

海外に流出するのは、野球やサッカーだけでは

ありません。円安で逆風になってますが

優秀な高校生が海外大学に進学を希望する

割合は年々増えているのは事実です。

日本の停滞は、優秀な20代人材を社会へ

輩出するための選抜・育成システムが時代に

合わないことが最大の理由だと思います。

 


(了)



石塚 毅(いしづか たけし)

1970年生まれ。ビジネス評論家。担当実績7,000社、相談実績15,000人に

裏付けされた企業経営・ビジネスモデル・社風・人材の情報通で博覧強記。

話がおもしろい!と評判。

ご質問・ご相談などはこちらまで。

ishizuka@keiei-c.jp