
【出身】
神奈川県
【経歴】
平成3年 福岡県立九州歯科大学卒業
平成7年 福岡県立九州歯科大学大学院修了
小児歯科学専攻 甲種歯学博士号取得
平成8年 小野歯科医院開設
【趣味】
音楽。ギターやベースを弾きます。
現在の歯科医療をアップグレード
小野先生が歯科医師を目指されたきっかけは?
祖父の代から歯科医師だったのです。祖父は江ノ島で開業していて私の叔父が引き継いでいました。
そして従兄弟なども歯科医師です。
とは言っても父は歯科医師ではなかったのですが、当時祖父や祖母、叔父が隣に住んでいて歯科医院を営んでいたこともあって歯科技工室が私の遊び場でした。
ですので幼少期から当たり前のように歯科医師の環境が目の前にあったんです。
ちなみに父は会社員で毎日私が起きる前には出勤で家を出て、私が寝てから帰ってくる感じで、同じ屋根の下に住んでいても週末にしか会えない関係でした。
当時は高度経済成長期でモーレツ社員なんて言葉も流行った時期だったのでそれが当たり前でしたね。
家併設の歯科医院で働く叔父と父を比べたら、働きながら家族とも過ごす働き方も良いなぁ、と子供ながらに思っていたと思います。
ーちなみにいつ頃から歯科医師になろうと思ってたんですか?
小学生の頃から決めてましたね。(笑)
環境もあったと思いますが、プラモデルやミニチュアなど手先を使うことが大好きだったので向いているのではないかと思ってました。
実際歯科医師になってみて大変だと思ったことはありましたか?
特にないですね(笑)
とにかく私は早く真っ当な歯科医師になりたかったんです。というのも、通常は大学を出て4〜5年修行を積んで開業という感じだったんです。ですから25~6歳に大学を出て30歳くらいで開業という感じです。その修行期間中に歯科医院を一つか二つ経験するのが普通でしたね。
そんな中、私は大学から大学院に進みました。
まず大学院に行けば博士号を取得できます。
そしてこれは当時先輩に聞いたのですが、大学院だと色々な歯科医院にアルバイトに行けて、行った先の歯科医院のやり方や技術をアルバイトに行った数だけ見て自分の物にすることが出来ます。
ーなるほど。一つの歯科医院のやり方だけ知っているのとあらゆる歯科医院のやり方を知っているという違いが生まれるのですね。
そうなんです。
素晴らしい歯科医院はたくさんあるけれど、全てが完璧な歯科医院なんてないんです。良いところもあれば悪いところもある。
であれば、複数の歯科医院の良いところをハイブリットすればより良い歯科医院、ひいてはより良い歯科医師になれるんではないかなと思ったんです。要は大学院に行きながら開業までの生きたデータを取っていたということです。
そして大学院を卒業してから開業という運びになりました。
患者さんにくつろぎの治療空間を
アメリカンカントリー調の外観
開業はなじみのある江ノ島ではなく横浜市泉区のこの地を選ばれたのは何故ですか?
まず色々と開業する場所を探していたんですが、富士山がばっちり見えるんです。そこでいっぺんに気に入ってしまいました。そしてご覧になったようにこの歯科医院の目の前は元米軍基地でした。今は日本に返還されましたが今でも何も建物の建っていない原っぱです。そのおかげで富士山が正面に見えるんです。
ー最高のロケーションですよね。
そうなんです。ですが、当初、周りからは、歯科医院の商圏は半径500メートルが大事だから調整区域で目の前に住宅も何もない原っぱに面しているのはキツいんじゃないか、とは言われてましたね。(小野歯科医院の裏は住宅街)
ただ、私の師匠でもある叔父は良い場所じゃないかと言ってくれましたし、何より私が気に入ったのでこの地で開業することを決めました。
実は私、たくさんの患者さんをベルトコンベアのように診察したいのではなくて、ゆっくりと一人一人の患者さんと関わって行きたかったので、商圏が半分ではありますが富士山も見えるこの土地はもってこいだったということです。
歯科医師と建築家との両立
立地もそうてすが、アメリカンカントリー調の建物も一際目をひくのですが。
ありがとうございます。
母方が建築家の家系なんです。そして母はアメリカ住宅の建築家でした。そして父もアメリカに留学して外資系企業で働いていましたので、小さい頃から家の中はアメリカでしたね(笑)
家具はアメリカ家具。家族で一緒に見るテレビ番組も、「奥様は魔女」や「アイラブルーシー」などでしたね(笑)
それが普通の環境だったので、アメリカの住宅というものに憧れていたと思います。
その影響もあってか歯科医師のほかにも建築家にもなりたかったんです。
ですので、大学在学中に建築の専門的な勉強も同時にしていました。
先程、大学院の時に色々な歯科医院にアルバイトに行っていた話をしましたが、実は歯科医院の内装や導線など建築に関わることも見てみたかったんですね(笑)
そして大学院3年の時にこの土地を買い、自分で一からこの医院を設計して、アメリカに行って建材も自分で探して輸入して作ったんです。
そして今では株式会社VDH(https://vdh.jp/)という北米式住宅の建築会社もやっています。
ー歯科医師であり建築家でもあるという凄い二足の草鞋を履いておらるんですね!
凄くはないんですが、そういうことになります(笑)
良い歯科医師になりたいという想いと日本の建築を良くしたいという想いは、私にとってはどちらも大事でありどちらも叶えたい夢だったんです。
自分の心には嘘はつけなかったですね。
落ち着いた雰囲気の受付
小野歯科医院の特徴は?
(インタビュー時、受付にはご年配の方から小さいお子さんまであらゆる年代の患者さんがいました。)
見てのとおり、当院はファミリー歯科です。
親子3代で来られる患者さんも多いです。
保険診療がベースではありますが、勿論保険外診療も行います。要は患者さんに選択肢をたくさん提示できることを大切にしています。
明るくゆったりした治療スペース
小野歯科医院の治療の特徴は?
「治療中心型」と「治療・管理・連携型」という言葉をご存知でしょうか?
「治療中心型」とは痛みや損傷が起こってから来院されてそれが治ったら終わり、という治療。ですから、患者さんは痛くないと来ません。
「治療・管理・連携型」とは、痛みや損傷がなくても定期的に来院してもらって、クリーニング、除菌、歯石の除去などメンテナンスをする。したがって、患者さんは痛くなくても来ます。
従来は治療中心型の歯科医院ばかりでした。今でもそれがメインの歯科医院もあります。
ですが、当院は治療・管理・連携型へ移行したことで、予防という観念を患者さんに持ってもらっています。
そして治療・管理・連携型歯科診療所の良い点は、普段から口腔のメンテナンスをしてるので、虫歯や歯周病などの口腔内疾患が悪化したり手遅れになったりしません。なので、歯を削ったり抜いたりといった肉体的なダメージを負わなくて済むのです。
この肉体的なダメージが高齢になった時に大きな負の遺産となって体全体の健康に関わってきてしまうのです。
美容院に行くとさっぱりもするし綺麗又はカッコよくなって気持ちよいですよね?
それと同じで、歯科医院もクリーニングや口腔内の除菌をしに来て頂いて気持ち良く帰って頂ければ良いと考えています。
最後に小野先生の今後の展望をお聞かせください。
建築家としては、これからも日本の住環境を良くしていき、見て、住んで、ワクワクするような住宅を提供していきたいです。
これに関してはまだまだ道半ばなので継続していきたいですね。
歯科医師としては、これからは栄養という側面を大事にしていきたいと思います。
いくら治療しても管理をしても患者さんの食生活が伴わないとやはり口腔内の健康は保たれません。生活習慣から身体に変調をきたすのはみなさんご存知でしょうけど、口腔内も身体の一部です。
ですから普段の食生活というのは非常に大事なのです。
当院は管理栄養士も参画して、栄養指導という形でのサポートも治療・管理・連携型に組み込んでます。
これは考えたら当たり前のことなのですが、従来はそこまでは手が回らないという歯科医院がほとんどでした。この考えを取り入れたことで、私は色々なところで講演の依頼を受けるようになりました。
歯科業界でも栄養という分野の関心が高まっているということでしょうね。
歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、管理栄養士が密接に関わった21世紀型の歯科医療を提供していきたいですね。
インタビュー後記
従来の歯科医院のイメージをことごとく覆してくれた小野先生。
そもそも初めて伺った時には、その外観ゆえに、歯科医院だと気づかずに通り過ぎてしまったくらいです(笑)
そして、歯科医師でありながら建築家という異色の小野先生の言葉からはどちらかが片手間という空気は微塵もありませんでした。優しい丁寧な雰囲気の中にどちらもプロフェッショナル、しかも第一線という凄みを筆者は感じました。
歯科医院をお探しの方は是非小野歯科医院を訪れてはいかがでしょうか。
きっと親身に相談に乗ってくれるはずです。
お問い合わせ
小野歯科医院
神奈川県横浜市泉区中田南5-65-19
最寄駅 踊場駅
駐車場 あり
TEL:045-801-6480
【診療時間】
月~金曜(From Mon. to Fri.)
AM 9:00~12:30
PM 2:00~ 6:30
土曜(Sat.)
AM 9:00~12:30
【休診日】
日 曜・祝祭日
ゴールデンウィーク・夏季休暇・年末年始
*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。