第117回地域の社会資源を創り上げる会議事録

日時:令和6年10月29日(火)18時30分~20時30分
場所:たちばなホーム 
参加者:ケアマネージャー・施設介護・サービス提供責任者・僧侶(順不同)
司会 小谷
今回のテーマは、「不同意・同意について」と題して行いました。
・不同意・同意については、介護をやっていると、利用者さんがお風呂を拒否しているのに入れるようにしたり、デイサービスを拒否しているのに行かせようとしたり。でも、本当に本人が拒否しているのだろうか?そこのアセスメントが専門職の役割なのだろう。
・親が意思決定出来なくなるとコロナやインフルエンザ接種についての同意が家族に委ねられる。一応、本人の意思が大切なので、親が接種したいかを考えて決めている。家族でも本来は決められないが、誰かが決めないといけない。
・延命治療をするかどうかも本人が決められないと家族に委ねられる。なので、前もって話しておくことが大事。
・数十年前は、延命治療をしていた。胃婁や経管栄養をして、何年も生きている方もいらした。病院は治療を優先していたように思う。
・延命治療をするかどうかと聞かれても説明が不十分だとあとになってからこんなはずじゃなかった。ということもある。延命治療がどういうものなのかの分かりやすい説明が必要。
・在宅で看取ると死が近づくと枕元に親戚が出てきたとかそういう話が当たり前にあった。
・今は、そんなことを言うと妄想とか言われてしまう。
・死生観も国によっても違うし、人によっても違う。
・だんだんと考えないようになっていて、ケアマネージャーもAIで良いなんていうふうに言われることもある。
・ケアマネージャーがAIか〇〇さんか選択肢がって良いと思う。
・AIは、データから導き出されたものだから、感情はない。感情がある人間、あるいはその人の人間性がAIよりも勝ることが出来る。
・ガンの末期の方や終末期の方は、残された時間が大切になる。
・10年以上前の話だが、わがままな利用者さんと言われた方が、事業所を転々として、うちの事業所を利用された。わがままと思われることは、自費で対応した。介護保険で出来ないことを言うからわがままだと思われていたようだった。教養もあって、図書館に自費で一緒に行ったりした。そうして何年かした時に、ALSになった。血中酸素濃度が低くなり、声を出すのも苦しくなって、筆談になった。それでも自宅で過ごしたいと。百花園に行きたいとおっしゃって、私はタクシーで連れて行こうとしたが、本人は、車椅子で押して行ってほしいと。道中の時間も大切な時間だとなんとなく感じて、車椅子を押して行きました。
・車椅子を押して行けたことが凄く良かったと思う。タクシーで行ってしまえば、効率的で、安全なのかもしれない。でも、車椅子で言ったことで、ヘルパーさんとの会話が出来て、とても良い時間だったと思う。
・この方は、わがままではなくて、自分を持った強い方だと思う。どういった視点を持つかで印象は変わってくる。
・ガンの末期の方が、お風呂に入れるかどうか分からないが、入ってみるとおっしゃったので、お風呂に入ったことがあった。浴槽に入れなくてもシャワーでも浴びたらさっぱりするだろと思って、お風呂に入ってもらったら、浴槽をまたげて、お風呂に入れた。きっと、本人がお風呂に入ろうと思う気持ちが強くて、またげて入れた気がした。その1週間後に亡くなられた。家族からお礼を言われて、良くお風呂にいれましたね。と家族に驚かれたが、私としては、お風呂に入れなくてもシャワーでもと思っていたので、お風呂に入れたことを驚かれたのが、こっちはびっくりした。
・きっと経験がなかったら、リスクを考えてお風呂に入れないという考えもいると思う。
・今は、どういう人を育てるのか?どういう人に支えてもらいたいか?そんあことを真剣に考える必要があると思う。

参加者のアンケート
・「同意・不同意」がテーマでしたが、意見がハッキリ持つのが難しい「死生観」というところに関わる意志決定の話につながるので、宗教家ぽい話をし過ぎたかな、という気もいたしました。
・AIの話は、人を助ける機能をもっと活用して、人と向き合う時間をとれる様になると良いと思いました。

編集後記
今回は、テーマが重いテーマではありましたが、AIまで出てきて、話が広がってとても楽しい会でした。

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10 いいね! ('24/11/05 12:01 時点)