
1968年9月生まれ、横浜市西区出身。高校卒業後、運送業に10年携わった後、大手互助会系葬儀社に転職。3年間勤務し、20年前に株式会社東都葬祭を設立。趣味はゴルフ。
シンプルで費用を抑えた葬儀を提案
御社の特徴を教えてください
ご葬儀を経験されている方はご存じだと思いますが、葬儀を行うときは、大切な人を失ったという喪失感の中で、さまざまなことに対応しなければならず、肉体的にも精神的にも疲れてしまいます。ですから、私どもはできるだけシンプルで、費用も抑えたご葬儀をご提案しています。
御社では、どのようなご葬儀が多いのでしょうか
ご葬儀を行わずにご安置と火葬のみの方がほぼ半分です。弊社には年間300件ほどのご依頼がありますが、多くはお寺や病院、老人ホームなどの施設からのご紹介です。高級な高齢者施設に入居されていたような方でも、火葬のみでご葬儀は執り行わないケースが年々増えてきていますね。これも、少子高齢化の影響でしょうか。
社員教育ではどのような指導をしていますか?
ご相談に来られた方が、どのようなご葬儀を希望されているのかをよくお聞きし、できるだけご希望に添うプランを提案できるよう社員全員が心掛けています。弊社では3つのプランを用意しており、費用もシンプルで分かりやすくなるよう努めています。もちろん、無理に式の規模を大きくするようなことはいたしません。

よく話を聞き、丁寧に説明することを大切に
この仕事はお好きですか
子供の頃は葬儀社を経営するなんて夢にも思っていませんでしたね。気がつけば、20年もやっていたという感じですかね。ここまで長続きしたということは、この仕事が性に合っていたのでしょう。
打ち合わせ時に大切にしていることはありますか
ご相談者の話をよく聞き、丁寧に説明することに尽きますね。ご相談者の中には、電話をしてくるなり、「おたくはいくらでできますか?」と聞かれる方もいらっしゃいますし、メールなどで大雑把な予算を問いあわせてこられる方もいらっしゃいます。気が動転していたり、費用を用意していなかったりと、事情はおありなのでしょうが、どのようなご葬儀にするのかが分からなければ、こちらも答えようがありません。細かな話をすれば、お花の数や参列者の人数、どこの斎場を利用するかによっても費用は異なります。
ですから、こうしたことをよく説明して、どのような形のご葬儀をお望みなのかを聞くことが大切です。葬儀の依頼をするときは、たいてい、みなさん悲痛な思いを抱えているわけです。「いくらでできますか」というぶしつけな質問にも、裏には何か事情があるのかもしれない。そうしたことまで考えて、話をお聞きすることが大切です。
後は、伝え方ですね。大切な方をなくされ、感情的になっている方が多いので、間違ったことをお伝えしてしまうと、すぐにトラブルになってしまいます。できるだけ正確に、相手を気遣いながらお伝えするよう細心の注意を払っています。
信頼を寄せられることに喜び
ご依頼者から言われてうれしく思う言葉はありますか
やはり、ご葬儀が終わった後の「ありがとうね」。この一言に尽きますね。「ウチの婆さんのときもよろしくね」などと言われるのは、少し不謹慎かもしれませんが、私どもの仕事に満足いただけた表れだと受け止めています。おそらく「次も同じようにやってくれよ」という意味でしょうからね。
実際に、そのときに遺影用の写真をお預かりすることもあります。「まだ、お元気な人の遺影を預けるなんて」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、いざというときにあわてないためには、それくらいの心構えも必要かもしれません。それはともかく、そうおっしゃるのは、ご家族が私どもに信頼を寄せていただいた証しです。そんなときは、この仕事を長くやってきて良かったなと思います。

葬儀社選びで大切なことを教えていただけますか
大手の葬儀会社から地元の小さな業者まで、さまざまな葬儀社がありますが、葬儀の進め方やサービス内容は大きく変わりません。私も20代の頃に3年間、大手業者で働いていましたが、その頃と今とで、やっていることはほとんど同じです。
だから、葬儀社を選ぶときに大切なのは、担当者の対応と自分との相性だと思いますね。最初に電話をかけたときの対応に、誠実さが感じられなかったら、依頼するのはやめたほうがいい。後は相性で、この担当者になら何でも相談できそうだ、何でも話を聞いてもらえそうだ、と思えるかどうかです。心穏やかに故人を送ることのできる葬儀を執り行うには、それが一番大切だと思います。
インタビュー後記
「20年、葬儀社をやっていて、最近は故人に対しての思いが希薄になってきたなと感じることがあるよね。家族の絆が弱くなったというかな、家族がうまくいっていない家庭が年々増えてきたような気がするね。地域を問わず」
新田社長が最後にそう語っていたのが印象的でした。そうした緩やかな関係の家族関係が当たり前になりつつあるからこそ、簡素なご葬儀を求める人も増えていくはずだと新田社長は考えています。簡素化されたご葬儀にこそ、新田社長の信念が詰まっていると言ってもいいでしょう。シンプルなお葬式をご希望される方は、一度、東都葬祭さんにご相談してはいかがでしょう。
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