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信託銀行の担当者が代わったので信用できない
(2年前の記事です) 掲載日:2022/12/02
父が信託銀行の勧めで遺言書を作成したのですが、当初の担当者から別の担当者に変わりあまりにも信用できないので止めたいのですができますか?
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

私がお答えします。
信託銀行が行う遺言関連のサービスは、大別して「遺言書保管」と「遺言信託」があります。その内、「遺言信託」とは、公正証書による遺言書作成のアドバイス、遺言書保管から依頼者が亡くなった後、遺言執行者に信託銀行が就任し、遺言執行を行うサービスですが、士業(弁護士、司法書士など)が提供する同様のサービスと比して、多額の費用がかかりますので、その利用には慎重な検討が必要です。
一度遺言信託契約を締結すると、それ以降、遺言内容の変更に信託銀行の同意が必要となり、また、契約の解約には多額のキャンセル料が必要となります。さらに、依頼者が亡くなった後のキャンセルだと、法定相続人全員の同意が必要となります。
ご相談者様のお父様のケースですが、キャンセル料を支払えば遺言信託の解約は可能ですが、キャンセルしたい主な理由が「担当者が信用できない」ということであれば、信託銀行側に担当者を変えてもらうよう申し出てみるのもひとつの方法かと思います。
また、どうしてもキャンセルしたいが、ご自身での解約交渉が難しい、煩わしい場合は、弁護士等の士業に依頼するのもひとつの手です。
後の遺言執行者就任をその士業に依頼すれば、銀行との解約交渉は割安で行ってもらえるケースもあります。
また、信託銀行へキャンセル料を支払ったとしても、士業に依頼する方が結局は総費用を低価格で抑えらえれるケースも多く、一度、相続に強い士業にご相談されてみることをお勧め致します。
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