【全粒フルツ100%・2024】試作しました!

種と多様性について考え、その土地の在来種や郷土料理を味わうイベント「種と旅と 2024」 tanetotabito 東日本編がはじまりました。

パン屋塩見は、岩手の種取り農家・田村和大さん tamura_seed_farm が育てた小麦『在来フルツ』を使ってパンを焼きます。(これまでのストーリーは #パン屋塩見の100パーセントフルツ よりぜひ振り返りを)

田村さんから今年の在来フルツが届き、試作しました。
見て下さい、い~い感じ!!

農作物全般にいえることですが、こと在来種の出来は年によって大きく変わるので、毎年フレッシュな気持ちで在来フルツと向き合っています。粉の吸水率を見極めるのが難しいと塩見は常々ぼやいていますが、水の分量を大幅にまちがえて「やっちまった!」と思った生地が、結果すばらしい焼き上がりを見せたことで小躍りしている店主です。

さて昨年から、発酵種も在来フルツで起こしています。
なので原材料は、在来フルツ・塩・水、以上。
どこをとっても在来フルツです。

もうひとつ特筆すると、在来フルツの全粒粉100%で作ります。小麦の表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にした、ホールウィート。
大地のまるごとをよく噛みしめて味わいください。



在来フルツ小麦 とは…

1887年(明治20年)にアメリカから日本へやって来て、岩手県内で何代にもわたって種を継がれてきた小麦品種。現在世界中で広く育てられている小麦・約500品種の元になった『農林10号』の親の親に当たるのがフルツです。1900年前後には岩手を始め全国各地で栽培されていたそうですが、現在では見聞きすることがありません。

フルツが栽培されなくなった理由は、人々の求める小麦が、より美味しく且つ病気や細菌に強い、そして収量が多いものに品種改良を経て置き換わっていったからです。

こうした特性を持つ新品種は、増え続ける人口を養ったり、農作業の効率化のためには有効ですが、品種改良が行き過ぎると、生物として“ひ弱”になってうまく育たなくなることがあるといいます。

それに対し土地に馴染んだ在来種は、何世代にも渡る長い時間の中で種が経験してきた病気や気候の変化、その他人間の意図の内に収まりきらない雑多な情報がその遺伝子に刻み込まれているため、品種としての生命力が高いのだといいます。

数年前に、岩手県盛岡市の田村種農場が残された数粒の種子からフルツの栽培を再開させました。一年ごとに少しずつ収穫量を増やし『岩手県産在来フルツ小麦』の復活を目指しています。

 


●全粒フルツ100%・2024

販売日は、
9/13(金)、15(日)、21(土)
各日数量限定。
若干数ご予約もお取りします。お電話か店頭での受付です。
お問い合わせの状況をみて、当日ご購入数の制限を設ける可能性があります。
【9/12追記】当日ご購入は、お一人様1/3までとさせていただきます🙇‍♂️

また、同じく「種と旅と 2024」に参加中の西荻窪のカフェ・cafe ilo cafe_ilo にて、明日から期間中のどこかで使ってもらいます。野菜への愛と敬意がやまないiloプレートのうえで、全粒フルツ100%に出会えたらラッキー!

#田村種農場 #在来フルツ #在来フルツ小麦 #パン屋塩見 #パン屋塩見の100パーセントフルツ #種と旅と

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723 いいね! ('24/09/15 22:01 時点)