
1980年生まれ、兵庫県出身。岡山の大学(倉敷芸術科学大学)で映像を学びながら、演劇に打ち込む。その後、東京の劇団(燐光群)に役者で入団。退団後、つくることを生業にしたいとおもい、映像制作独楽の名義で活躍を始める。
活動しながら、CM・WEBムービーの制作会社(ビービーメディア株式会社)でも働き、プロダクションマネージャーになる。
2024年4月、IMAGE WORKS KOMA 株式会社として法人化。
今の仕事を始めたきっかけを教えてください。
もともとは大学で映像や映画を学んでいて、演劇部でも活動していたんです。東京に出て劇団に入って、アルバイトをしながら自主映画を撮っていました。
でもあるとき、「カンパニーデラシネラ」っていう団体のワークショップに参加して、その創作密度の高さに衝撃を受けたんです。あの時間がすごく濃くて、「この感じを日常でも続けたい」と思うようになりました。
それがきっかけで「何かを作って稼ぐ」生き方をしたいと思ったのが、今の仕事を始めたきっかけですね。撮影も編集も監督も経験があったので、それを全部自分の事業として形にしていった感じです。
集中してものを作る時間が自分にとって一番健全で、何より面白い。その欲求が原動力ですね。
なぜこの場所なんですか?
実は偶然なんです。コロナの時期に機材が増えて、中野から今の場所の近くに引っ越してきたのが最初のきっかけです。
たまたま入ったカフェダナダナで、そこのオーナーである設計事務所「向日葵設計」さんと知り合って、カフェで行われていた地域活動にも参加するようになりました。
ちょうど法人化を考えていたタイミングで、「設計事務所でシェアスペースを始めたので入りませんか」と提案をもらって、自然な流れで今の拠点に決まりました。
今ではカフェを舞台にしたドキュメンタリーを撮ったりして、地域とのつながりが作品にも生きています。映像を通してコミュニティと関わるのは、自分のスタイルにすごく合ってますね。

サービスの特徴、強みを教えてください。
一番の特徴は「人に寄り添う映像づくり」です。
いわゆる定型フォーマットのインタビュー動画ではなくて、最初からじっくり対話して、その人や会社の物語を一緒に作り上げていくスタイル。だから、同じ構成の作品はひとつもありません。
「人が好き」っていう気持ちが根本にあるので、話を聞きながら自然に物語を掘り起こしていく感覚ですね。
効率とかコストパフォーマンスよりも、創造性を優先しています。定型化された映像はAIでも作れますけど、「その人らしさ」は人間にしか作れないと思ってます。
どのようなお客様が多いですか?
大手と中小の両方ありますね。
大手企業の案件は、代理店(たとえば電通さんとか)や制作会社と組んで、チームの一員として監督や撮影を担当することが多いです。
一方で、中小企業の案件では、企画から撮影、編集まで全部一人でやることもあります。たとえば兵庫県加西市の「平田運輸」さんの映像は、全工程を私が担当しました。
どんな規模でも、対話だけでなく、取材対象者の人柄や距離感など、言葉にならないものを感じ取ることも含めて、人を大事にしています。

今後の展望、やりたいことを教えてください。
これからは、組織としてももう少しスケールを広げていきたいと思ってます。
ただ、目指すのは「作ることの面白さ」を深める方向です。効率化よりもクリエイティブを突き詰めたい。
映像づくりって、全力でエネルギーを注ぎ込んでも壊れない、すごく丈夫なおもちゃみたいなものだと思ってるんです。
その楽しさをもっといろんな人に体験してもらえるようにしたいですね。作ること自体の面白さを、もっと伝えていきたいです。
皆さんにメッセージはありますか?
映像って、広告だけじゃなくて「物語」を届ける手段でもあると思うんです。
うちの作品はテーマ性やストーリーを重視していて、サイトで自由に見てもらえるようにしています。ぜひ一度覗いてみてください。
あと、自主プロジェクトで「ALL IS YOUR LIFE」というシリーズもやってます。
ダンサーや樹木医(木の医者)、画家、作曲家など、肩書きに関係なく「つくること・表現すること・時間をかけること」にフォーカスしたドキュメンタリーです。
それと、ポッドキャスト「モアモアシネマ」も配信していて、1500本くらい映画を観てきた中での感想や考察を気軽に話してます。映画好きとまではいかない人にも、ぜひ聞いてもらえると嬉しいです。
インタビュー後記
高地さんは、「人に寄り添う映像」を信念に掲げ、効率よりも創造性を優先する稀有な存在。
地域と関わりながら作品を生み出し、大手から中小企業まで幅広い案件に対応する柔軟さも持ち合わせている。
今後はさらに事業規模を拡大しながらも、「作ることの楽しさ」を社会に伝えていく活動を続けていくという。
映像という手段を通して、人と人、場所と物語をつなぐ彼の挑戦は、これからも進化を続けそうだ。
お問い合わせ
IMAGE WORKS KOMA 株式会社
〒1560043 東京都世田谷区松原4丁目11番7号整美楽マンション104
HP:https://imageworkskoma.com/
*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。