善人承継 リレーインタビュー
明日が楽しみ!そう思えるように。
NPO法人 はたらくらす 代表理事 石渡裕美 (いしわたひろみ) さん インタビュー

自主保育「まんまる」の立ち上げ

保育グループを立ち上げた経緯を教えてください

待機児童問題というより、自身の教育方針に合う幼稚園がなかったことがきっかけです。幼児期に時間で区切られた生活ではなく、自然のリズムや異年齢集団での育ちを重視し、2009年に自主保育グループ「まんまる」を立ち上げました。

どんな活動をされたのですが?

3〜5家族が集まり、親がシフトを組んで子どもたちの面倒を見ました。特定の施設を持たず、公園などを拠点に屋外で活動していく中で、年上の子が自然と下の子を見守る環境が生まれていました。

その活動の現状は?

自身の活動は2019年まで10年間続きました。この活動は中心世代の成長と共に休止するなど、当事者の存在に依存する側面があります。現在は休会中ですが、ノウハウは存在し、希望者がいれば再開可能な状態にあります。

NPO法人「はたらクラス」の設立と事業展開

続いて設立されたNPOについてお聞かせください

2017年にNPO法人「はたらクラス」を設立しました。きっかけは、コトニアガーデン新川崎の新設時に地域住民向けワークショップを企画・運営する人材として声がかかったことです。現在は「子育て支援」「小学生の教育」「一人事業化サポート」「人材育成」の4つの事業を展開しています。

この事業を進めるきっかけ原体験のようなものはあったのですか?

活動の根幹は、子どもの自主性を伸ばし、好奇心を邪魔しない「人材育成」です。

この原点は、自分自身が小学生から大学生まで参加した組織キャンプ(サマースクール)でリーダーシップや自然の中で本音で語り合う重要性を学んだ体験にあります。子供の頃のこういった体験が、以後の成長においても社会で活躍する糧となると考えています。

教育と社会に関する哲学とビジョン

最後に、石渡さんの教育・社会に関する哲学を伺いました。


子どもたちへの願い

子どもたちに「明日が楽しみ」と思えるようになってほしい、ワクワクする子が増えてほしいと願っています。

そのために、子どもたちが自ら「やってみたい」と思う好奇心を尊重し、自主目標を立てる経験が重要だと考えています。

実践的な金銭教育「子どもマルシェ」とは

子どもたちが本物のお金を使い商売体験をする活動です。値段設定や交渉などを自ら考え、モノと対価が交わる感覚を学ぶことで、社会性を育みます。2026年は複数店舗で構成する「子供商店街プロジェクト」への発展も構想しています。

多様なリーダーシップの形を

リーダーシップは、相手の立場に立って未来を考える行為であり、「威張る」こととは異なります。

先頭に立つタイプだけでなく、後方支援型など多様なスタイルがあって良いのではないでしょうか。


石渡裕美氏は、自身の育児方針に合う環境を求めて自主保育グループ「まんまる」を立ち上げました。

その10年間の活動で培った経験と地域とのつながりを基盤に、NPO法人「はたらクラス」を設立し、専業主婦から社会起業家へと転身。彼女の活動の根底には、キャンプ体験で得た「人材育成」への強い思いと、次世代に何を残すかという哲学があります。

子どもの自主性を育む「子どもマルシェ」のような実践的な教育を通じて、子どもたちが「明日が楽しみ」と思える社会の実現を目指しています。その行動は、個人の思いが地域を巻き込み、新たな価値やコミュニティを創出する力強い事例となっています。

お問い合わせ

NPO法人  はたらくらす

神奈川県川崎市幸区北加瀬

TEL:080-5040-4727

MAIL:npoh-info@hatarakurasu.org

*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。