
株式会社リラクションを共同で経営している小里歩さん。大学時代に経験した営業の長期インターンを通じて、自身の考え方や仕事への向き合い方が大きく変化した経験を持つ。その後、証券会社で営業として実績を積む中でも、「学生の成長につながる環境をもっと多くの人に届けたい」という想いは変わらなかった。現在は、大学生向け長期インターン事業「レイズ」の運営と、企業への長期インターン導入支援という二つの事業を展開。一人ひとりの学生と真剣に向き合いながら、人材育成と企業成長を両立させる新しい仕組みづくりに挑戦している。「長期インターンを日本のスタンダードにする」というビジョンを掲げ、学生と企業双方に価値を届ける事業を広げ続けている。
今の仕事を始めたきっかけを教えてください。
現在の仕事を始めたきっかけは、大学時代に経験した長期インターンでした。当時、営業のアルバイトとして働く中で、営業スキルだけでなく、物事の考え方や社会人としての視点など、多くのことを学ぶことができました。その経験は、その後に入社した証券会社で営業として働く際にも大きく役立ち、「学生時代にこの経験ができて本当に良かった」と何度も実感しました。だからこそ、この成長環境をもっと多くの学生に届けたいという気持ちが自然と芽生えました。ただ仕事を教えるだけではなく、学生が社会に出る前に人として成長できる場所をつくりたい。その想いが、現在の事業につながっています。学生一人ひとりが自信を持って社会へ羽ばたけるよう支えていきたいという気持ちが、今も仕事の原動力になっています。
会社設立までの経緯を教えてください。
共同創業者である代表の横山とは、小学校五年生からの幼なじみです。中学校では一緒にバスケットボールに打ち込み、大学時代には営業のアルバイトも共に経験しました。その頃から「いつか二人で何かをやりたい」という話をするようになり、社会人になってからも交流は続いていました。証券会社で営業として経験を積む中でも、学生時代の長期インターンで得た学びの価値は色あせることがありませんでした。さらに、悪性リンパ腫を患い休職したことで、自分自身の人生や時間の使い方を改めて見つめ直す機会となりました。その期間に、小学校時代からの幼なじみである横山と「一緒に何かやろう」と話し合ったことが、起業への大きな転機になりました。復職後も「学生の成長につながる環境を広げたい」という想いは揺らぐことなく、やがて起業を決意。当初は会社員を続けながら土日に事業を進める生活で、体力的にも決して楽ではありませんでしたが、「学生の未来を変えたい」という信念が二人を支え続けました。

会社の特徴を教えてください。
当社では、自社で長期インターン事業を運営すると同時に、そのノウハウを企業へ導入支援する事業も展開しています。自分たちが実際に学生と向き合い、成果を出しているからこそ、その経験を企業へ提供できることが大きな強みです。企業は新しい制度を導入する際、「本当に成果が出るのか」という実例を重視します。そのため、まず自社が成功事例となり、その実績をもとに企業へ提案するという考え方を大切にしています。単なるコンサルティングではなく、自ら実践し、その結果をもとに再現性のある仕組みとして提供している点が特徴です。また、学生を人材として見るだけではなく、一人の成長途中の人として向き合っていることも大きな特徴です。営業力だけでなく、考え方や主体性まで育てることを大切にしながら、企業と学生双方にとって価値ある環境づくりを目指しています。
目指すのは「長期インターンを日本のスタンダードにする」こと

お仕事で大切にしていることを教えてください。
私が何より大切にしているのは、一人ひとりの学生と本気で向き合うことです。学生はそれぞれ価値観も成長段階も異なります。同じ言葉でも伝わり方は違うため、その人に合った関わり方や伝え方を常に考えています。以前は思うように学生との関係を築けず、離れてしまうこともありました。その経験から、自分自身もコーチングなどを学び続け、学生にとって本当に成長につながる関わり方を模索し続けています。「自分の向き合い方が、本当にその学生の成長につながっているのか。」この問いは今でも常に自分へ投げかけています。だからこそ、指導する立場であっても学び続ける姿勢を忘れません。学生の未来に関わる仕事だからこそ、自分自身も成長し続ける責任があると考えています。また、自身の経験だけに頼るのではなく、コーチングや成人発達理論なども学びながら、一人ひとりに合った成長支援を実践しています。感覚だけではなく、理論も取り入れながら学生と向き合う姿勢を大切にしています。
この仕事のどんなところが好きですか?
この仕事で一番やりがいを感じるのは、学生の成長を間近で見られる瞬間です。営業の数字が伸びることもうれしいですが、それ以上に印象に残るのは、学生の考え方や物事への向き合い方が変わる瞬間です。仕事を通じて視野が広がり、自ら考えて行動できるようになった姿を見るたびに、「この仕事には意味がある」と実感します。社会に出れば誰もが成長の機会に出会います。しかし、その経験を学生のうちから積めることで、その後の人生は大きく変わるかもしれません。真剣に仕事へ向き合う中でしか生まれない気づきや価値観の変化を支えられることこそ、この仕事ならではの魅力です。だからこそ、一人ひとりと丁寧に向き合い、その成長を見届けられる時間を何より大切にしています。

今後やりたいこと等、展望を教えてください。
私たちが目指しているのは、「長期インターンを日本のスタンダードにする」ことです。現在は、自社の長期インターン事業をさらに成長させることに加え、企業への導入支援にも力を入れています。まだ長期インターンそのものを知らない企業も少なくありません。そのため、セミナーの開催や情報発信などを通じて、まずは長期インターンという選択肢を知っていただくことから取り組んでいきたいと考えています。学生にとっては成長の機会となり、企業にとっては未来を担う人材と出会える仕組みになる。その価値をより多くの企業へ届けることで、日本全体の人材育成の文化を変えていきたいという想いがあります。将来的には、長期インターンを導入する企業同士が情報交換できるコミュニティづくりにも挑戦し、企業同士が学び合える環境も広げていきたいと考えています。

成功哲学を教えてください。
私が大切にしているのは、理想だけでも利益だけでもなく、その両方を実現することです。もちろん事業である以上、利益を生み出すことは欠かせません。しかし、それだけを追い求めたいとは思っていません。会社が成長すれば、その分だけ関われる学生も増え、より多くの成長機会を届けることができます。そして、その社会的な価値が事業の成長にもつながっていく。この二つが両立してこそ、本当に意味のある会社になると考えています。また、企業へサービスを提案する際も、まずは自社が実践し、成果を出すことを何より大切にしています。自分たち自身が成功事例となることで初めて、言葉に説得力が生まれるからです。理想を語るだけではなく、自ら実践し続ける姿勢こそが、多くの人から信頼を得るために欠かせないことだと考えています。私が大切にしている言葉の一つが、「桃李成蹊(とうりせいけい)」です。桃やスモモは、自ら人を呼ぼうとしなくても、その実や香りに惹かれて自然と人が集まります。人も同じように、誠実に努力を積み重ね、人徳を磨いていけば、人とのご縁は自然と広がっていくと考えています。義理や人情を大切にしながら、まずは自分たちが結果を出す。その姿勢を貫くことが、多くの学生や企業から信頼される会社につながると信じています。
インタビュー後記
小里さんのお話を伺っていて印象的だったのは、「学生を育てる」という言葉の奥にある、本気で一人ひとりと向き合う姿勢です。単に営業を教えるのではなく、その先の人生まで見据えて関わろうとする姿勢に、教育への強い責任感を感じました。また、「長期インターンを日本のスタンダードにしたい」という言葉も非常に印象深いものでした。自身が学生時代に経験した価値を、自分だけの成功体験で終わらせず、社会全体へ広げようとしている。その想いは決して理想論ではなく、自ら事例をつくり、企業へ広げるという着実な歩みに裏打ちされていました。学生の未来を育てることが企業の未来につながり、その積み重ねが日本の未来を変えていく。そんな大きなビジョンを、等身大の言葉で語る小里さんの姿がとても印象に残るインタビューでした。
お問い合わせ
株式会社リラクション
専務取締役 小里歩
東京都中野区中野5-67-5 マツザキビル4階
TEL:090-1701-3345
Mail:info@rel-action.co.jp
*お問い合わせの際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。
