株式会社昇永

代表取締役:河田昇永さん

昭和57年8月生まれ、大田区出身。22歳のときに父が他界。そのときに遺品整理で大変な思いをした経験から、「同じ思いをする人がないように」と地元の大田区で平成25年に不用品回収業を開業。その後、事業を拡大し、30年に株式会社昇永を設立した。

趣味はスポーツ観戦。

父の遺品整理に苦労した経験から起業

会社の設立に至るまでの経緯を教えてください

 私の父は医療廃棄物などの収集運搬の仕事をしていまして、私も中学を卒業すると父のもとで働いていました。ところが、私が22歳のときに父が他界し、まだ若く経験も知識も乏しかった私は、家業を継ぐことができませんでした。

そこで、私は運送会社のセールスドライバーに転職しました。しかし、私は独立願望が強く、いつか不用品回収の仕事を始めたいと思っていました。父が亡くなったとき、遺品の整理に苦労した経験があったので、同じように遺品整理で困っている人の役に立ちたかったんです。運送会社には7年間勤務し、資金もたまったので平成25年に不用品回収業を開業しました。株式会社昇永の設立は、開業から5年後の平成30年です。

 

最近は、一般社団法人「家族思い」という生前整理をトータルサポートする団体の理事も務めています。 

ご依頼者との打ち合わせ時に大切にしていることはありますか

 弊社への依頼の8割は後見人となっている弁護士や司法書士、社会福祉士など士業の先生からのご紹介です。残りの2割は、不動産会社さまや葬儀社さまからのご紹介で、必ずといっていいほど、間に紹介さまがいらっしゃいます。それだけに、依頼者さまには丁寧に分かりやすい説明が求められます。トラブルになっては、紹介さまにもご迷惑をおかけしますからね。

お部屋に入らせていただくときは、現金や貴金属、大切な書類などの扱いに注意を払うことはもちろんです。社員にも、常に報告、連絡、相談を怠らないよう徹底しています。


書類探しから「ゴミの山」の処分まで

主にどのような仕事を引き受けていらっしゃるのですか

一番多いのは一戸建てや分譲マンションの室内の生前整理のご依頼です。弊社の特徴としては、古物の鑑定ができる社員がおりますので、家電や貴金属、骨董品の買い取りができます。このほか、建物の解体のご依頼もお引き受けしています。

 

ときには、天井までゴミが積み上げられているようなお部屋もありますね。 

いわゆる「ゴミ屋敷」の整理もあるのですか

 ありますね。延べ面積で20坪もないような小さな戸建住宅で、玄関を開けたら天井までうずたかくゴミが積み上がっていることがありました。

小さな戸建だから、それほど手間はかからないだろうと思っていたのですが、部屋から運び出したゴミや荷物は、2トントラックで50台分。その場で分別することもできず、取りあえずシャベルでかき出して、家の中のものをトラックに載せました。ゴミが雪崩のように崩れ落ちてきた様子は、今でも覚えています。 

依頼者さまから言われてうれしい言葉は何でしょう

 依頼者さまや紹介者さまから「いい仕事をしてもらって、ありがとう」と言われると、やはりうれしくなりますね。

あとは、士業の先生から「権利証や遺言書が見つからないので探してほしい」と依頼されることも多いのですが、依頼者さまがどうしても見つけられなかった書類を、私どもが見つけることができたときは、仕事のやりがいを感じます。依頼者さまが安堵されるご様子を見ると、私どももうれしくなります。 

コンプライアンスに配慮し「信用」がモットー

遺品整理業を選びで大切な事は? 

遺品整理の業者の中には、ネット検索の上位に表示されれば仕事が取れると安易に参入してきた業者も少なくありません。残念ながら、不法投棄などを行う業者も後を絶ちません。弊社では、廃棄物問題に詳しい弁護士が顧問に就任しており、コンプラアンスには気をつかっています。

価格が安さで安易に業者を選ばれる方もいらっしゃいますが、実は依頼した業者が不法投棄した場合、依頼者も罰せられることがあります。その点には、十分気を付けていただきたいと思います。

 

基本的に、処分費用の安さを売りにする業者は避けたほうがいいでしょう。そういった業者は、後から高額な追加料金を請求することがあります。打ち合わせ時には料金についてしっかり説明を受け、少しでもおかしいと思ったら、録音しておくくらいの用心が必要です。 

この仕事はお好きですか

 学歴のない私ですが、多くの方から信頼され、広告を積極的に出さなくても、人脈で数多くのご依頼をいただいています。こんなありがたいことはなく、感謝するとともに誇りに思っています。好きというより、この信用を大切にしていきたいと思っています。 

インタビュー後記

お父さまの早すぎる死が河田社長の人生を大きく変えました。回収業を始めた後も、士業先生や金融機関との提携を広げるまで相当ご苦労されたことでしょう。しかし、明るい人柄が人を惹きつけ、そんなつらい過去はみじんも感じさせません。

今では、他の業者とも連携して、関東全域をはじめ、西は福岡、四国全域、近畿、東は仙台エリアでの遺品整理が可能です。生前整理をはじめ不用品の片付けを依頼する際は、ぜひ株式会社昇永さんをご検討ください。

お問い合わせ

商号 株式会社昇永

設立 平成30年12月25日

本社 大田区田園調布本町45-11

TEL:03-5755-5144  

*お電話相談の際、『区民ニュース』の河田さんのインタビュー記事を読みましたとお伝え下さい。

FAX:03-5755-5145

倉庫 東京都東村山市青葉町2-28-35

代表取締役 河田昇永

登録指定事項 古物商許可証(第302202116235号)

業務内容

生前整理・遺品整理、古物の買取、建物の解体工事請負及び仲介

主要加盟団体 一般社団法人家族想い、一般社団法人ぬくもりーに