
■資格
日本産科婦人科専門医
日本産科婦人科指導医
日本女性医学会女性ヘルスケア専門医
評議員
母体保護法指定医
日本専門医機構認定産婦人科専門医
医学博士(九州大学甲;1743号)
① 先生が現在のクリニックを開業された経緯を教えてください。
もともと私は、開業医の家系で育ちました。
ひいおじいさん、祖父、父と代々医師をしていて、私自身も医師になりました。
大学病院で初期研修を行い、その後、九州大学で婦人科領域の研究や臨床に携わりました。
大学院では、女性ホルモンと骨粗鬆症、動脈硬化、うつなどについて研究していました。
その後、厚生労働省で医薬品開発に関わり、さらに医薬品メーカーでは臨床開発やワクチン開発にも携わりました。
医療の現場だけでなく、国や製薬企業という立場から医療を見る経験を積んだわけです。
そして最終的には、もう一度患者さんと直接向き合う臨床に戻りたいと思い、2020年にこの場所で開業しました。
この地域にはもともと特別な縁があったわけではありません。
たまたま現在の物件とのご縁があり、ここで開業することになったのですが、コロナ禍を経験する中で、住宅地にあるこの場所だからこそできる医療があると感じるようになりました。
② どのような患者さんが多く来院されますか?
非常に幅広いです。
女性医学が専門なので、更年期や月経に関する症状、骨粗鬆症などが中心ですが、女性の健康は一つの診療科だけでは完結しません。
例えば、更年期の患者さんでも、肩こり、頭痛、不眠、気分の落ち込み、生活習慣病など、さまざまな症状を抱えていることがあります。
だから私は、婦人科だけを見るのではなく、女性の身体全体を見ることを大切にしています。
思春期の月経の悩みから、妊娠・出産、更年期、骨粗鬆症、さらに高齢期まで。
女性の一生のさまざまなステージに関わることができます。
また、女性内科として、生活習慣病などにも対応しています。
「婦人科だから婦人科だけ」という考え方ではなく、目の前の患者さんが何に困っているのかを考えて診療する。
それが私のスタイルです。

③ 特に力を入れている「女性医学」とは、どのような分野なのでしょうか?
女性医学というのは、女性ホルモンと身体や心の変化を考えながら、女性の健康を総合的に診ていく分野です。
例えば、更年期。
「年齢だから仕方ない」と思われがちですが、実際にはホルモンの変化によって、身体だけでなく心にもさまざまな変化が起こります。
また、女性ホルモンは骨や血管、脂質代謝などにも関係します。
私自身、大学院時代から女性ホルモンと骨粗鬆症などについて研究してきました。
だからこそ、更年期を単なる「婦人科の問題」として捉えるのではなく、その後の健康まで見据えて診療したいと思っています。
「今の症状を治す」だけではなく、「これからどう健康に過ごしていくか」まで一緒に考える。
それが女性医学の面白さだと思っています。
④ 最近、特に大切だと感じていることはありますか?
「プレコンセプションケア」です。
少し難しい言葉ですが、簡単に言えば、妊娠・出産を考える前から、自分自身の健康について考えておくということです。
健康な母体から健康な赤ちゃんが生まれる。
そのためには、妊娠してから考えるのではなく、もっと早い段階から女性自身が身体について正しい知識を持つことが大切です。
例えば、月経痛。
「生理痛は我慢するもの」と思っている学生さんもいます。
でも、学校を休むほどの痛みを我慢する必要はありません。
月経や避妊、性感染症、ワクチンなどについても、正しい知識を持つことが自分自身を守ることにつながります。
私は、こうしたことをできるだけ早い年代から伝えていきたいと考えています。

⑤ 先生は医薬品やワクチンの開発にも携わってこられました。予防医療について、どのように考えていますか?
医師になってから、私はずっと「治療」だけではなく「予防」にも関心がありました。
厚生労働省や製薬企業で医薬品開発や臨床研究、ワクチン開発に関わった経験があるので、医療をさまざまな角度から見ることができます。
その経験を、今度は患者さんに直接還元したいと思っています。
例えば、子宮頸がん。
子宮頸がんは、予防という観点から考えることができる病気です。
だからこそ、ワクチンや検診について正しい情報を知ってもらうことが重要です。
もちろん、最終的にワクチンを受けるかどうかは、その人自身が情報を理解した上で決めること。
私は「とにかく受けなさい」と押しつけるのではなく、メリットやリスクを含めて、医学的な根拠をきちんと説明することを大切にしています。
⑥ 医療を行う上で、大切にされていることを教えてください。
一番大切なのは、誠実に診療することです。
私は、患者さんを集めるための医療をしたいとは思っていません。
患者さんが困っているから病院に来る。
だったら、その困っていることに対して、できる限りきちんと診療する。
それが医師として当たり前だと思っています。
そのため、必要な検査はきちんと行いますし、医学的に必要でないことを無理に勧めることもしません。
また、保険診療で認められていないものを、無理に保険診療として行うようなこともしません。
医療にはルールがあります。
そこをきちんと守りながら、患者さんにとって必要な医療を提供する。
それが私の基本的な考え方です。
⑦ これから、どのようなクリニックを目指していきたいですか?
女性が困ったときに、
「とりあえず、ここに相談してみよう」
と思ってもらえるクリニックでありたいですね。
女性の身体は、思春期、妊娠・出産、更年期、そして高齢期と、ライフステージによって大きく変化します。
その一つひとつの段階で、身体だけではなく、心や生活環境まで含めて相談できる場所が必要だと思っています。
そして、病気になってから来るのではなく、病気になる前から来てもらいたい。
月経の悩みを放置しない。
更年期の症状を我慢しない。
骨粗鬆症や生活習慣病を早めに予防する。
必要なワクチンや検診について知る。
そうした小さな積み重ねが、将来の健康につながります。
私はこれまで、大学、厚生労働省、製薬企業、そして医療現場と、さまざまな立場から医療に関わってきました。
その経験を、最後は患者さん一人ひとりのために使いたい。
「病気を治す」だけではなく、「病気にならないために支える」。
それが、これからも私が目指していきたい医療です。
インタビュー後記
永田先生の歩みから感じたのは、医療を「治療」だけではなく、女性の人生そのものを支えるものとして捉える姿勢でした。
「病気になってからではなく、病気になる前から相談してほしい。」
その言葉には、研究・行政・企業・臨床を経験してきた医師だからこその責任と、女性が自分の身体を知り、自分らしい選択をしてほしいという想いが込められていると強く感じました。
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HP:大田区久が原 | 医療法人社団都英会 くがはらウィメンズクリニック | 産婦人科、女性内科
*ご相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。
