まちの仕事人インタビュー
魅力あふれるコンシェルジュ
TAILOR SASAKI 佐々木 一剛 (ささき かずたか) さん インタビュー

愛知県常滑市生まれ

大学卒業後、上京し大手オーダースーツ会社勤務

知り合いの独立とともにスタートアップで人脈形成

30歳の時に起業

これまでの経歴を教えてください。

愛知県の常滑市の生まれです。自分で古着屋を経営したかったこともあり、将来を見据えて大学の時に名古屋のBEAMSで3年半ほどアルバイトしていました。販売員というキャリアを重ねる中で専門的な洋服の知識をつけたいという考えから、新卒採用では繊維商社やメーカーなどより川上の業種を中心に就職活動をしました。その中でオーダースーツを取り扱っている企業を見つけ、洋服が詳しくなれそうだと考えて就職、上京しました。その企業は創業70年の老舗テーラーで都内で他店舗展開するような会社でした。そこでは販売もそうですけど、職人さんのところに針の持ち方、ボタンの付け方など1から習いに行きました。補正の取り方から型紙まですごくしっかりとした研修をしてくれる会社で、機屋(はたや)と言って生地を折る工場にも足を運んだりしてオーダースーツのイロハを学ばせていただきました。その際に名古屋の方にある世界的にも有名な織機メーカーで繊維のことや生地の織り方まで学ぶ機会をいただきました。その時の店長が独立したのをきっかけに、1年ほどの準備期間を経てその方についていくような形で2年ほど、二人三脚のような状態で仕事をしていました。そこで、販売や人脈などを広げていくことができたと思います。



独立したきっかけは何だったのでしょうか?

元より、独立する願望はあったんですよね。30歳くらいには自分のお店を持っていたいと思い描いていました。一方で、勤めていたお店ではお客様も順調に増えてきたことから従業員の人数も増え、後輩の指導も任せていただけるようになったことでタイミングを見失っていました。そんな時に、知り合いの社長から『そんな想いがあるなら早く独立しなよ』と言ってもらったのがきっかけで起業に踏み切ろうと決意しました。そこからは深いことを考えずに、大体のことはなんとかなるって気持ちで突っ走ってきました。



起業されてからはどのような苦労がありましたか?

最初は本当にすごく大変でした。当時は人脈もなかったので、必死な思いで自分を売り込もうとしていました。飲みに誘われたらどんなに遅くても参加しましたし、お昼ご飯に誘われて1日に4回ランチしたこともありました。一番覚えているのは、独立してから1ヶ月ほどのことです。青森のお客様が友達を2、3人連れてきてくれて、オーダーしていただきました。結局全員で70~80万円くらい置いて、頑張ってねと言ってくれたことです。これは本当に鳥肌が立ちました。どこのメーカー、どこのお店でオーダースーツを作るかというより、誰に依頼をするのかがいかに大事なのかと感じた瞬間でした。

今後はどういったことをやって行きたいですか?

個人的に、魅力はスーツではなくて自分自身にあると考えています。お客さんと販売員っていう関係性ではなくて先輩後輩とか、友達とか、ここら辺で美味しいランチ知ってる?って聞きあえるような関係性を大事にしています。ですから、スーツのことだけじゃなくて何か困ったら僕に連絡してほしいです。そういった意味では今後はありとあらゆるシーンにおけるトータルコーディネートが出来るような、格好良い言葉でいえばコンシェルジュ的なことをやって行きたいと考えています。洋服を選んでもらうのではなくて、僕がそのお客様をよく理解し、その方に合ったあらゆるコーディネートを提案していく。そうするとお客様の手間も省けますし、僕自身も自分の人脈を使ってその方に一番合う提案ができると考えています。ありがたい事に衣装の仕事もスタイリストさんを通じて多く頂戴しているので、僕の専門性を生かした重衣料のリース業なども考えています。


佐々木さん自身の魅力を語るとしたらどのような人なのでしょうか?

僕としては、ただのスーツ屋さんにはなりたくはないと思っています。僕のところでスーツを作ることがその人にとっては正解でないこともあると思うので、他の店の紹介をしたりなんかもします。僕にとって大事なのはお客様にとって痒いところに手が届くような存在であることです。ですから、スーツだけではなくいろんな人を繋げていき、その人にとってのベストな正解を導き出せるのが僕の強みだと考えています。当然言うまでもありませんが、取り扱っている商品自体のクオリティーが高いことは自信をもってお伝え出来ますよ。


インタビュー後記

ご自身でも語られていた通り、佐々木さんの魅力は何といってもその明るく、誰とでも打ち解けるその人柄。それでいて細かな気遣いや配慮までできてしまう。人付き合いが上手な人には大味な方もたくさんいらっしゃる中で、気遣いを気遣いと感じさせずにあくまでも楽しい雰囲気を醸し出しながらも気配りが出来る佐々木さんと同じ時間を共有するとすぐにその魅力に取り込まれている自分を感じられました。この人に自分の事をわかってもらえると服の事だけじゃなくて色々な相談が出来るなと強く感じさせる存在です。こんな友達が一人いるだけで、自分の日常生活が豊かになっていくこと請け合いです。ご自身のコーディネートに迷われた際は、是非佐々木さんにお声がけください。

お問い合わせ

TAILOR SASAKI  (bambood株式会社)

東京都渋谷区渋谷3-2-1  北国ビル2F

TEL:08051538487

MAIL:sasaki@bambood.jp

お電話相談の際、『渋谷区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。