=====================================

一粒万倍(いちりゅうまんばい)とは、

一粒の籾が万倍にも実る稲穂になる

という意味。

何事を始めるにも良い日ともされ、

仕事始め、開店、出店、お金を出すことに

吉であるとされる。

一粒のヒントやアイデアが

あなたの運を万倍にする。

ビジネス評論家石塚 毅の

ビジネス系開運コラム。

=====================================


こんにちは!

街に人が戻って来ていますが、

以前のような賑わいには遠いですね。

「東京アラート」というわけのわからない宣言

に振り回されるのは本当に迷惑です。

街を歩くと空きテナントが目につくように

なりました。コロナの爪痕ですよね。


さて今回は

したたかな競争戦略について考えてみましょう。


無観客の球場で選手の必死なプレーが

印象的なプロ野球ですが、

昨年5シーズンぶりにセリーグ優勝した

巨人原監督がNHKの「サンデーSports」に

出演した時のコメントは競争戦略とは何かを

考える良いヒントになります。


原監督コメント

「選手を育てる義務はありません。」

「同じリーグのライバル選手を獲得することで

最大のライバル広島を弱体化させました。」

「全ての固定観念を捨て、どうやったら

  強くなるか。勝てるか。そのことだけに

  集中して秋からやってきたのです」


勝利を義務付けられた巨人という球団で

3度も監督を務める原氏だからこその戦略

だな、と。


賛否両論あるとはいえプロ野球は「勝利がすべて」。

説得力が違います。


ぜひ「選手」を「社員」と置き換えて読んでみてください。

ビジネスの世界がいかにぬるいかがよくわかります。



昔の話になりますが、東西冷戦終結後に

アメリカは総括して

「東西冷戦で一番得したのは日本だ」

という分析をし、日本潰しにかかりました。

アメリカより強くなっては困るからです。

そこで、当時隆盛だった日本の半導体潰しで、

スーパー301(通商法301条)の発令を

したのです。


競争戦略とは

「自社の強みにリソースを集中させる」

「商品やサービスを強化する」

「営業販売チャネルを見直す」

ことがよくカッコよく語られますが、


「相手を弱くする戦略」


もあるわけです。

巨人の原監督に通じますよね。


結果として日本の半導体は、周知の通り

無残な結果になり、21世紀のIT革命

にも乗り遅れてしまうことにつながったのです。


今、アメリカにとって、強くなって困る国は、

中国

そこでスーパー301で、「知的財産権」に

網をかけ中国の付加価値を奪う。

「2位叩き」戦略は再度、吉と出るか?

当時と環境は違いますが今後の米中の動き

から目を離せないです。


競争戦略はよく語られるカッコイイだけではない

したたかで人間臭くて泥臭いものもあるのです。

ぜひみなさんも自身に置き換えたり、

あてはめてみてください。



石塚 毅(いしづか たけし)

1970年生まれ。ビジネス評論家。担当実績7,000社、相談実績15,000人に

裏付けされた企業経営・ビジネスモデル・社風・人材の情報通で博覧強記。

話がおもしろい!と評判。

ご質問・ご相談などはこちらまで。

ishizuka@keiei-c.jp