まちの仕事人インタビュー
日本のアウトドアレジャーを元気にし、心豊かな生活の創造に貢献する
株式会社SOTO CFO 代表 村瀬 功 () さん インタビュー

略歴

1999年  私立修道高等学校卒業

2003年  東京大学経済学部卒業

2003年  優成監査法人(現太陽有限責任監査法人)入所

2007年  公認会計士登録

2012年  株式会社AGSコンサルティング入社

2014年  株式会社マックアース入社

2016年  同取締役CFO就任

2020年  株式会社R.project取締役CFO就任、株式会社Recamp取締役CFO就任

2021年  株式会社SOTO CFO設立、代表取締役就任

2022年  気象予報士登録


「好きなことを仕事にしたい」から、スキー場運営会社のCFOへ

公認会計士として監査法人や会計コンサルティング会社で経験を積んだ後、「社外から支援するのではなく、事業会社の中に入って自分が中心になって仕事をしたい」と考えるようになりました。そこで選んだのがスキー場運営会社でした。

もともとスノーボードが好きだったことから、「どうせ事業会社に行くなら、自分の好きなことを仕事にしたい」と考えたのです。

スキー場運営会社では約5年間、財務担当取締役・CFOを務め、その後はキャンプ場運営会社でもCFOを経験しました。

自然の中で身体を動かすことやスポーツが好きだったことが、いつしか仕事そのものにつながっていきました。

スキー場運営会社での経験が、気象予報士への道につながった

転機となったのは、スキー場で経験した「雪不足」でした。

当時、約30か所のスキー場を運営していましたが、雪が少ない年には売上が大きく落ち込みました。

財務を担当する立場としても、天候そのものを変えることはできません。

「財務を司る人間としても、どうすることもできない。そういう経験をまざまざとしました」

この経験から、天候が事業に与える影響を強く意識するようになりました。

そして独立後、「気象の分野でもクライアントにサービスを提供できないか」と考え、気象予報士の資格を取得。

現在は、気象データを活用した新しいビジネスにも取り組んでいます。


「気象情報」を、経営判断に使う

現在取り組んでいるのが、来場者予測モデルを活用した、スキー場向けの「価格実験サービス」です。

気象データなどを使い、機械学習やプログラミングによって来場者数を予測する仕組みを作り、2025-26シーズンに実際に運用しました。現在は2026-27シーズンに向けて、さらに発展させています。

その取り組みの中で見えてきたのが、来場者数を予測するだけでは、自分が本当に解きたい価格判断の問題には十分ではないということでした。

スキー場では、価格を変更しても、その結果、来場者数にどれだけ影響したのかを後から判断することが簡単ではありません。

天候や曜日など、価格以外の要因でも来場者数が大きく変わるためです。

そこで現在は、価格を変えたときの影響を比較できる状態をつくる「価格実験サービス」に取り組んでいます。

例えば、価格を上げたことで、来場者はどの程度変化したのかをデータで検証する。

価格そのものを決めるのではなく、価格変更の結果を判断できる材料をつくることが狙いです。

スキー場にとって価格変更は大きな決断です。経験や勘だけではなく、検証できる根拠を持つことで、経営の選択肢を広げたいと考えています。


スキー場から、キャンプ場、ホテル、観光業へ

日本のスキー場を取り巻く環境は、国内需要の変化やインバウンドの増加など、大きく変わっています。だからこそ、「どうやって来場者を増やすか」だけではなく、「一人あたりの単価をどうするか」という視点も重要になっています。

まずはスキー場で価格実験の仕組みを確立することを目指していますが、こうした考え方は将来的には、キャンプ場やホテル、旅館、観光施設などにも応用できる可能性があります。特に、大規模なシステムを導入するほどではないものの、経験や勘だけでなく、データを使って経営判断をしたい企業にとって、活用できる余地があると考えています。


「財務×アウトドア×気象」という強み

気象情報を提供する会社は数多くあります。

しかし、「その気象情報を、経営判断にどう使うのか」というところまで支援する人は多くありません。

財務を理解している。

スキー場やキャンプ場の現場も知っている。

そして気象についても分かる。

この3つを組み合わせられることが、自身の強みだと考えています。

財務面では、「資金繰りが苦しい」「会社のお金の管理がうまく回っていない」「会社が成長して、経営管理が追いつかなくなってきた」といった相談にも対応しています。アウトドア業界での経営経験があるからこそ分かる事情を踏まえながら、経営を支えていきます。


ニッチだからこそ、必要としている企業とつながりたい

今後さらに力を入れていきたいのが、スキー場向けの「価格実験サービス」です。

来場者予測そのものを目的にするのではなく、その予測モデルを活用して、価格を変えたときの影響を比較できる状態をつくる。

価格を決めて終わりではなく、その結果から学び、次の価格判断につなげていく仕組みを作りたいと考えています。

まだ始まったばかりのサービスだからこそ、これから実際のスキー場でデータと実績を積み重ねていく段階です。

将来的には、アウトドアや観光、宿泊など、需要が外部要因によって変動する事業にも、この考え方を広げられる可能性があります。

公認会計士としての財務知識、スキー場・キャンプ場での経営経験、そして気象予報士としての知識。

「好きなことを仕事にする」から始まったキャリアが、今度は「好きな業界をデータで支える」という新しい仕事につながっています。これまでにない専門性を掛け合わせ、アウトドアビジネスの未来を支えていきたいと思っています。


インタビュー後記

公認会計士としての財務知識に加え、スキー場やキャンプ場の経営現場、さらに気象予報士という専門性まで持つ、非常にユニークなキャリアが印象的でした。「好きなことを仕事にする」という言葉の先に、データを活用して業界の課題を解決する新たな挑戦があります。今後、どのようなサービスへ発展していくのか、ますます楽しみです。

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株式会社SOTO CFO

〒211-0063

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*ご相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。