葬儀業界においても、今年一番のニュースはなんと言っても新型コロナウィルスだったと思います。
この未知のウィルスに対してどのようにして対応・対策していくか?
感染してお亡くなりになった故人をどのようにお見送りをするか?
我々葬儀従事者が感染拡大を防ぐためにできることは何か?
こんな話をたくさん話し合ってきました。
海外ではワクチンも開発され、いずれ日本もこのウィルスを克服する日もそう遠くはないのではないでしょうか?
毎日テレビでは新規感染者が過去最高、記録更新と本当に怖かったですよね。
怖さと言えば話題は変わりますが、寒くなってくると必ず毎年多くの方が亡くなるお風呂、『ヒートショック』って言葉聞いたことありませんか?
消費者庁の調査によると年間約19,000人の方がお風呂場で亡くなっているのです。
原因はヒートショックだけではありませんが、何らかの理由でお風呂場で亡くなる方は非常に多いのです。
夏には熱中症に注意と言われますが、熱中症で亡くなる方は約700人、お風呂場で亡くなる人数と比べるとその差に驚くのではないでしょうか?
事実葬儀業界では冬場は依頼件数が年間を通して一番多い時季で、言い方は悪いかも知れませんが繁忙期になります。
お風呂場で亡くなっているということはいわゆる『変死』と呼ばれ、必ず警察が調べにきます。事故死なのか病死なのか?事件性はあるのか?
色んな角度から調べていき、ご遺体は監察医務院や大学病院に搬送され解剖が行われ、死体検案書が発行されます。
よく言われるヒートショックの原因は室内の気温差。
暖かい室内→寒い脱衣所→浴室内も寒い→熱めの浴槽
その結果血圧が急激に上下動し、心臓や血管に疾患が起こり、特に75歳以上の年齢層が多いと言われています。
決して75歳以下の方がならない訳ではないので、誰でも注意は必要です。
お酒を飲んでお風呂に入る方も本当に気を付けてください!
42度以上のお湯が好きな方も多いと思いますが、高温のお湯は身体の負担がより大きくなります。
先日不動産管理をしている知人がアパートの浴槽内で亡くなっている方が発見されたと話していました。
故人様は一人暮らしだったみたいで、発見されるまで約1ヵ月かかってしまっていたみたいで、状況を想像するととても悲しい気持ちになりました。
10度以上の気温差がよくないと言われていますので、家に浴室暖房がある方はぜひ使ってください!脱衣所も暖めてください。
電気代がかかってしまいますが、命にはかえられません。
葬儀従事者として、冬場は本当に多い死因なので今回のコラムで書かせていただきました。
どうかお気をつけいただき、良い新年をお迎えください。
著:一級葬祭ディレクター 小林大悟