指定管理者制度の問題点を指摘しました💡

武蔵野芸能劇場、スイングホール、かたらいの道市民スペースの3施設について、施設指定管理者の公募を行った結果、武蔵野市ではじめて、株式会社が指定管理者となるという議案について。

指定者管理制度は、数年に一度、事業者が変わることで都度システムが変更になって利用者の負担が増えたり、情報が適切に届かなくなるなど「システムの継続性」「情報発信の継続性」に課題があります。また、民間事業者が運営担うことにより、過剰な利益追求・コスト削減に走ることにより「雇用の問題」が発生する可能性もあります。これらの解消すべき懸念点があるとして、議案には賛成ではあるものの、解決に努めてほしいと伝えるため、討論を行いました。

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公共施設という市民の財産を最大限活用し住民の福祉の向上につとめ、民間事業者が運営を担うメリットを最大化できるよう、市としては指定管理者に任せきりにすることなく、適切にリスクを把握し、必要な介入をしながら、また5年後の事業者の公募、および事業者変更の可能性を見据えながら、事業を進めていっていただきたいと思っています。

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<問題点1> 雇用の問題
民間事業者が過剰なコスト削減に走ることにより、従業員の賃金が下がったり、官製ワーキングプアを発生させるなどの恐れがあります。また、指定管理者制度の特性上、5年後には事業者が変更になる可能性があることから、雇用が短期間になるために非正規雇用の割合が増えたり、それにより専門性の高い人材の確保や育成が難しくなることが指摘されています。委員会で港区の事例紹介をした自治体独自の最低賃金の導入など、市の介入を求めます。

<問題点2> システムの継続性
今回選ばれた事業者は、新しい予約システムを構築することを予定しています。これまで同施設の予約システムは武蔵野文化生涯学習事業団が運営してきましたが、運営する事業者の変更に伴い、変更になります。今後、5年後に再び事業者が変更になった場合には再び予約システムが変更になる可能性があるなど、著しく利用者の負担が増えることは、市も認識をしていることが委員会の質疑のなかで分かりました。他自治体では、予約システムは自治体が運営することで、繰り返しつくりなおすことのないよう工夫をしている事例もあります。今回、市としての予約システムの導入をしなかった理由として「数年前に文化生涯学習事業団が新しく導入したばかりで、二重にコストがかかってしまうため」と説明がありましたが、今回の事業者が特定の3施設についてのみ新しい予約システムを導入する時点で、すでに二重になってしまっています。今後さらに市が予約システムをつくって統合するとなれば、更なるコストはかかりますが、5年後にまた新しい事業者が導入し、事業者が変わるごとに予約システムが変わることは避けていただきたいと思います。この5年間のあいだに、予約システムの課題は解消につとめてください。この課題を認識しながらも、解決せずに事業者を公募、決定、予約システムの構築を依頼してしまったことには課題があったと考えています。

<問題点3> 情報発信の継続性
広報については、民間事業者が入ることにより、発想や企画の面でこれまでに出来なかったような取組ができる可能性のある分野だと考えています。しかし、指定管理者制度により数年に一度事業者が変更になる際、ホームページやSNSを引き継ぐことが想定されておらず、SNSなどは毎回作り直しになる可能性が高いことが委員会質疑のなかでわかりました。市民とのコミュニケーションツールであり、何年もかけて魅力を伝える力を蓄えていくはずのSNSを、数年に一度消してしまえば、ノウハウや信頼を蓄積をできません。5年間で多くの市民に見てもらえる、情報を伝えられるフォロワーを獲得したSNSになったとして、新たに作り直すことになれば、またフォロワー0人からスタートすることになります。情報を得ようとしていた市民にとっても、損失になります。この点については、開始前に課題を解消できるよう、つとめていただきたいと思います。

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66 いいね! ('24/09/27 02:01 時点)