◆岩手県食の匠 鈴木協子さん(認定番号224山田町)の『するめの口っこ煮』◆

 山田町から、するめいかの口を使った浜の母さんの料理を紹介します。干ししいたけの戻し汁とするめいかのうまみが効いた、冷めても美味しい一品です。

○料理の紹介
 山田町では「するめいか」を「するめ」と言います。かつて、漁港では、するめが大量に水揚げされており、するめを干す「よろい」で浜一面が満杯となりました。いかの口も干しておき、大豆や乾物(昆布、干しいたけ等)、その他の具材と一緒に煮付けて食べていました。するめの口のみの煮付けもあり、その家庭や地域ごとの味があります。

○材料(4人分)
するめの口(干し):100g、ごぼう:100g、にんじん:100g、大豆(乾燥):40g(戻して100g)、干ししいたけ:中3枚(15g)、こんにゃく:150g、干し昆布(5cm×20cm):15g、鷹の爪:少々
<<調味料>>
干ししいたけの戻し汁・するめの口の戻し汁・水:合せて600ml、しょうゆ:大さじ21/2、酒:大さじ1、みりん:大さじ1

○作り方
1 大豆は、一晩、水に浸して戻す。つけ汁ごと5~6分煮て、そのままおく。
2 干ししいたけは、水で戻し、石づきを取り除く。
3 ごぼうは、包丁の背で軽く皮を削り、細い方は1cm厚さの小口切り、太い方は縦半分又は4等分にし、1cm厚さの小口切りにする。にんじんも同様に切る。鷹の爪は、種を除き、小口切りにする。
4 下ゆでしたこんにゃく、戻したしいたけ、干し昆布は、1.5cmの角切りとする。
5 するめの口は、さっと洗い、ひたひたの水に30分位浸しておき、するめの口のまわりが白っぽくなるまで戻しておく。
6 鍋に1の水切りした大豆、するめの口、ごぼう、にんじん、こんにゃく、しいたけ、干し昆布を入れる。分量の干しいたけの戻し汁とするめの口の戻し汁、水、酒を加え、はじめは強火で煮る。煮立ってきたら中火で煮る。
7 野菜が柔らかくなったら火を弱め、鷹の爪を入れ、分量のしょうゆとみりんを加え、汁気が少なくなるまで弱火でコトコトと30分位煮付ける。
8 火を止めたら、鍋の蓋をしたまま味を含ませる。

○ポイント
・厚い昆布の場合、ダシがしっかり出るように作り方6で入れるが、薄く煮えやすそうな昆布は作り方7で入れる。
・化学調味料は、一切使用せず、干ししいたけの戻し汁、するめの口の戻し汁など、天然の素材でうまみをしっかり引き出す。
・一つの鍋で煮込む料理なので、作りやすく、また、冷めても美味しい一品である。

(岩手県農林水産部農業普及技術課)

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5 いいね! ('24/11/26 18:01 時点)