まちの仕事人インタビュー
成長を支える経営パートナーの在り方
税理士法人福井・林財産コンサルタンツ 代表税理士 林 諒 (はやし りょう) さん インタビュー

1987年生まれ。IT企業を経営する父のもとで育つ。横浜国立大学卒業後、SMBC日興証券(当時)、KPMG税理士法人を経て、現在は税理士法人福井・林財産コンサルタンツの代表税理士を務める。これまでに延べ400社以上の税務顧問、財務・税務分析、確定申告、資金調達支援、財務・経営コンサルティングに従事。その中で、35業種・50社以上の中小スタートアップ企業に対し、自ら開発した「レバレッジ資金調達戦略」を導入し、累計36億円の資金調達を実現。コンサルティングを行った企業の100%が資金調達に成功し、90%以上が過去最高益を更新、75%以上が3年以内に売上倍増を達成している。現在、4社のスタートアップ企業の社外CFO、上場企業の社外役員を兼任し、企業の成長支援に尽力している。

顧客の成長に本気でコミット

税理士を目指したきっかけを教えてください

私の父は10人規模の中小企業を経営していましたが、バブル崩壊によって経営が悪化し、最終的に倒産しました。それをきっかけに父は在宅介護を余儀なくされ、家族の生活も大きく変わりました。母が家計を支える姿を見ながら育ちましたが、その中で「お金の問題が人生に与える影響の大きさ」を痛感しました。

幼い頃に見た父の姿、そして家族の苦労が、私にとって強烈な原体験になりました。将来、自分と同じように苦しむ人を減らしたい。自分の父のような経営者が正しい判断をできるよう支えたい。そんな思いが自然と芽生え、「お金」に関わる仕事を志すようになりました。

最初は証券会社に入社しましたが、会社の看板を背負った営業スタイルでは「自分自身が本当に価値を提供している」という実感を持つことができませんでした。

「会社の看板が無くても、自分の力で人の役に立てる存在になりたい。」そう考えるようになり、自分だからこそ提供できる専門的な価値を追求するために税理士を目指しました。中小企業が倒産せずに成長を続け、経営者が安心して未来を描ける環境を作る。それが私の使命だと感じています。

税理士としてのキャリアと事務所設立までの経緯を教えてください

26歳で税理士試験の勉強を開始。最初の年に2科目を受験するも、不合格。次の年も結果が出なければ別の道を考えると決めて働きながら必死に勉強した結果、2科目に合格することが出来たため、ここで本気で税理士を目指す決意を固めました。

現場での実務経験を積みながら、資格取得に向けた勉強を並行して進め、その後KPMG税理士法人に入社。大企業や外資系企業の日本法人に対する税務支援、M&Aのデューデリジェンスやストラクチャー策定業務を担当し、4年間で150件以上の案件に携わりました。そこで財務戦略、経営戦略、企業成長の仕組みを深く学ぶ貴重な経験を得ることができました。

そんな中、証券会社時代の先輩であり、同じく税理士に転身していた福井から声がかかり、共同で税理士法人を立ち上げる道を選びました。

事務所の特徴について教えてください

当事務所は、企業の成長支援を軸にサービスを提供する税理士法人です。税務・財務にとどまらず、経営戦略・資金調達・営業強化・組織マネジメントなど、事業成長に必要な多角的なサポートを行っています。

「自分だからこそできることを追求し、顧客の成長に本気でコミットしたい」――その想いから、現在の事業スタイルが確立されました。

特に、「売上30億円規模を目指す企業」を中心に、成長志向のある中小スタートアップ企業を支援。

売上30億円という規模は、日本企業全体のトップ数%に相当し、社会に求められ、価値を提供し続ける企業の証ともいえます。一方で、”成長し続ける会社”になるために乗り越えるべき壁に一番ぶつかりやすいフェーズでもあります。そんな成長を目指す中小スタートアップ企業が持続的に発展できるよう支援することが、私たちの使命です。

そのために特に注力しているのは、「社長が自由に使えるキャッシュを最大化し続ける仕組みづくり」です。成長し続ける会社になるためには、営業やマーケティング、人材採用や育成、組織体制整備など、強化すべき経営リソースは増えていきます。一方で、キャッシュが無くてはこれらの経営リソースを強化していくことも不可能です。貧すれば鈍する、どんなに優秀な経営者の方でも、手元にキャッシュが十分にないと、正しい経営判断が出来なくなります。これらの経営リソースを十分に強化し、アクセルを踏んだ攻めの経営をしていけるようにするため、キャッシュを潤沢に持ち続けられる環境を構築しています。

当事務所の特徴は、経営者とともに課題を解決し、実行支援まで行うこと。単なるアドバイザーではなく、経営の最前線で意思決定を支えるパートナーとして、クライアントと同じ目線で事業の成長に貢献します。

中小企業の成長は、経営者だけでなく、従業員やその家族、さらには地域社会全体の幸福にもつながる。私たちはその信念のもと、企業とともに未来を築いていきます。

経営者が描く未来の実現を後押し

お仕事で大切にしていることは何ですか?

「経営者の考えや価値観を、同じ解像度で理解すること」。

企業の成長には、経営者の意思決定が大きく影響します。そのため、単に財務や税務のアドバイスをするのではなく、経営者が何を考え、何を目指しているのかを深く理解することが不可欠だと考えています。

また、過去にお金で苦労した自分にとって、中小企業の経営者をサポートすることは「過去の自分を肯定すること」にもつながります。

さらに、私たちは経営者の考えや価値観を、従業員に正しく伝え、組織全体が同じ方向を向いて進めるようサポートすることも重要だと考えています。経営者の想いを適切に翻訳し、一体感を生み出すことで、企業の成長を加速させることができるからです。

経営者とともに歩み、成長の壁を乗り越えていく。私たちは、そんな思いを胸に、経営支援に取り組んでいます。

この仕事は好きですか?

はい、この仕事に誇りを持っています。

「林さんのおかげで、会社をここまで成長させることができました。」

クライアントの経営者からそんな言葉をいただく未来を想像すると、この上ない喜びと誇りを感じます。同時に、それは過去の自分を肯定することにもつながります。

将来、売上30億円を超える企業に囲まれ、「林さんのおかげです」と感謝される瞬間が訪れたとき、私はきっと「この道を選んで正解だった」と、確信を持って言えるはずです。

今後の見通しについて

今後の目標は、より多くの企業の成長を支え、経営者が描く未来の実現を後押しすることです。

そのために、個別支援に加え、ノウハウの体系化にも注力し、一対一から一対多の支援へと拡大していきます。セミナーや教育事業を通じて、企業の成長に必要な知識や仕組みを提供し、より多くの経営者が実践しやすい環境を整えていきます。

企業の成長には、数字だけでなく、経営者の想い、組織の一体感、持続可能な経営基盤が不可欠です。企業が健全に成長し、経営者自身が誇りを持って事業を続けられることこそ、真の成長であると考えています。

私たちは、経営者にとって最も身近なパートナーとして、成長の壁を共に乗り越え、より良い未来を築いていきたいと思っています。



インタビュー後記

「会社の成長を本気で支えたい」――林税理士の言葉には、税務の枠を超え、経営支援に真剣に向き合う強い想いが込められている。自身の原体験を通じて、経営者の成長に寄り添い、実行支援まで徹底する。まさに「経営者のパートナー」として、結果にコミットする税理士だ。「成長の壁を突破するために何をすべきか?」――この問いに向き合い続ける林税理士の姿勢は、成長を目指す経営者にとって、確かな支えとなるはずだ。

お問い合わせ

名称:税理士法人福井・林財産コンサルタンツ

住所:〒105-0001

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*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。