
・出身地
東京都 練馬区
・出身校
日本体育大学
高校までサッカーをしていたが、大学へ入学後、教える事の楽しさを知ると同時に現職である親の会社を継ぎたいという思いが芽生え、プレイヤーから競技を教える側へ転向。
・生年月日
1981年1月21日
・趣味
旅行
・職歴
体育大学卒業後 、神奈川幼児体育会社に就職して、幼児体育を通じて仕事のいろはを4年間学んだ。
その後、親が経営をしている、さわだスポーツクラブへ就職。
2017年より一般社団法人WSSA―JAPAN 立ち上げ。
※一般社団法人WSSA―JAPANとは、日本唯一のスポーツスタッキングを普及していくことを目的とした団体で、競技はもちろん、レクリエーションとして、世代問わず幅広い層が
関わることができるマルチスポーツとしても普及を進めている。
・業界に転職、就職したきっかけ、理由を教えてください。
父が会社を経営していたことが一番のきっかけになりますが、その事業の内容が子どもへの教育だったから、私もそのような仕事をやってみたいと思った訳ではありませんでした。
なので、初めは父の会社を継ぎたいという意識ではなく、子どもに教えることを私もしてみたいと思ったことが一番のきっかけになります。
子どもに教えるという事はとても難しくて、私が大学に進学してからアルバイトなども含めて、実際に子供達にサッカーや体操などを教える機会を多く持つようになりましたが、思った以上にうまくいきませんでした。
どんなに子供にしっかりと教えても、なかなか言う事を聞かない子どもがいたり、言う事は聞いているけれど、なかなか上手くできない子どもがいたりと、色々な子供がいました。
そういった色々な子どもいる環境で教えるという行動が、私にとって新しい経験で、この経験をきっかけに、子供へ教えるということを、更に試行錯誤して追求したいたいと思うようになりました。
色々と教育の現場で試してみることが楽しくて、新しい試みを入れてみたら子どもはどうなるのか、ワクワクドキドキしながら日々を過ごしていました。その中で、私自身に合ったやり方を見つけることができたときは、子供へ教える事はすごく楽しくてやりがいに溢れているなと強く感じていました。
こんな風に、私は高校までサッカーをやっていて、日体大へ進学してからは、子どもの運動に携わる道を歩んでいたりと、体育を中心とした経歴ですが、実は私は体育が昔から嫌いで、運動全般もあまり好きではありませんでした。そんな運動が嫌いな私を、親や周りの方々が私の運動嫌いを克服するために色々と協力をして試行錯誤をしくれたおかげで、体育の成績やサッカー選手としての技術を伸ばすことができた経験があります。
なので、私はその実体験をから、子どもが苦手なことや、上手くいかないことにちょっと躓いてしまっても、大人たちの協力などで克服ができる事を多くの方々に伝えていきたいと思っています。
・お仕事時に大切にしている事はありますか?
私が大切にしていることは、大きく3つあります。
1つ目が、物理的にも心理的にも常に子ども目線でいることです。
大人と子供では、身長は70cm以上も差があって、子どもからしたら大人から見下ろされて怖いと感じてしまう子供もいます。そのため、同じ目線の高さで子供と話すと目の高さが対等になって、子どもから安心感を得ることができて信頼関係の構築をすることができます。もちろん、物理的な目線の高さだけではなくて、心理的な、つまりは子どもが何を考えているのか汲み取ったうえで目線を合わせることも大切にしています。
目線の高さという考え方は、子どもに対してだけではなくて、大人の人と関わる仕事の場面でも同じことが言えます。例えば、私が部下と話をする際には、その部下の目線に立って話を聞くようにしています。そうやって私が同じ土俵に上がって相手を理解しようとすることで、仕事もうまく進められるようになると考えています。
2つ目は、周りの状況を見て考えたうえで、常に2〜3個先の展開を読むことです。
子どもは大人が予想をしないような行動をしたり、いきなり何をするか分からないところがあります。
子ども同士いきなり喧嘩が始まったり、子どもが物にぶつかって怪我をしてしまう危険があったりと、何が起こるか分からないので、リスクマネジメントのために視野を広く持ったうえで、そこにどんなリスクが潜んでいるのかを常に考えるようにしています。
私はそのリスクマネジメントの考え方についても、仕事上で同じことが言えると考えています。
そのため、子どもにも社員にも常に視野を広く持つようにと同じ事を言い聞かせています。
3つ目は、常に笑顔で周りに元気を与えることです。
私は子供にも社員にも常に笑顔で接するように心がけています。笑顔のない大人は、子供に避けられると考えていますし、笑顔は周りの人に伝染する物だと考えているので、子供にも社員にも元気に笑顔で接することを心がけています。
・今までで一番記憶に残ったお仕事の思い出は何ですか?
先生という職業柄、子どもが私たちを慕ってくれることが多くなります。子どもが私たちを慕ってくれるということは、私たちが放った「言葉」が子供にとってとても大きな影響を与えることになって、私たちの「言葉」次第で子供に良い影響や悪い影響、どちらも与えかねないという自覚が大切だと私は考えています。
それを痛感したエピソードがあります。
私が幼稚園で体操の先生として働いていたときのお話です。幼稚園の運動会前日に私は園児へ、「体操服を忘れないために、今日は体操服を着て寝ろよ笑」と冗談で言いました。私にとっては注意喚起をユーモア交えて伝えただけのつもりでしたが、実際に私の言った事を素直に受け取って、体操服を着て寝た子がいたことが分かりました。その経験を通じて子どもは私の言ったことを素直に受け取るのだと学び、もしも私が悪いことを子どもに言ったら子どもはそれを真似して悪い方向へ進んでしまうし、私が良い事を言ったら良い方向に進む物なのだと気付かされました。
子どもは例えるなら、まっさらなキャンパスで、これから如何様にも変わっていきます。子どもたちがこれから出会う色々な人々の色々なエッセンスによって少しずつ色がついていくので、教育と云うものはとても重要なことです。とはいっても大人は子供を何色に染めるのか終始誘導をし続けるのではなく、あくまで子どもの意思が中心であるということを忘れずに、どのエッセンスをどのように加えていくのかは子供自身が選べばいいと私は思っています。なので、周囲の大人は、大人の都合の良い子どもを作ろうと誘導するのではなく、その子どもをサポートして、子ども自身の選択のお手伝いをしてあげることが必要だと思っています。
・ご依頼者や応援してくださる方々から言われて嬉しかった一言は何ですか?
私は体を動かすことの楽しさを子どもたちに伝えているので、「澤田先生のおかげで私の子どもが身体を動かすことが好きになりました」と言っていただけたことがすごく嬉しかったです。
私たちは年間で2〜3000人の子どもを見ています。教えている子どもの人数が多いのと、毎日同じスタッフがいる訳でもない中で、私たちが子ども1人1人としっかりと関われる時間はとても短いです。そんな短い時間の中でもしっかりと私たちが子供を導いていく必要があります。子供は学習能力もすごく高くて、前回会った時よりも成長しているなと驚かされることがよくあります。私たちは、その成長を見逃さないで、しっかりと褒めてあげることが 大切だと考えています。子供を褒めたら、子供はもっと褒められたいと思って更に成長しますし、更にはスタッフだけではなく親にも褒められたとなること、子供は更に嬉しくなってどんどん成長していきます。その成長を見た親からスタッフへ「我が子の成長を見れてよかった」と言っていただけることも純粋にすごく嬉しいです。
・ここ最近で新たに取り組んでいる事はありますか?
1つ目はSNS の運用です。
私たちはお仕事で営業先の方々に直接関わって指導をしたり、直接子どもへの指導をしていますが、私たちが直接関われる子どもの数以上に、都内だけで見ても子どもはもっとたくさんいます。なので、子どもにとって運動がいかに大切かという私たちの声をより多くの方々へ届けたいと思って、今はSNSなどを活用しています。SNSを使えば、私たちが直接契約をしていないところにも私たちの活動を見て知ってもらえる可能性があると考えています。
2つ目が、100年先の子どもたちの未来のために、誰もが楽しく遊べる運動遊びの作成を始めました。
私たちは100年先の子供たちの未来づくりをテーマにして、私たちと同じ業界の人たちを巻き込みながら、このような仕事の認知を上げることを狙っています。そのために、私たちの仕事がスポーツ庁のお墨付きをもらえるよう働きかけをしたり、大学の先生との共同研究を行ったり、スポーツ関係の企業と提携をしたりと、私たちが今できる限界を突破するための活動をしています。
この2つの活動が実を結んで、いずれは今のお客様だけではなく、その先のお客様にも私たちの活動を届けて、より多くの子どもたちに運動を好きになってもらいたいです。
・地域での活動について特に力を入れて活動をされていることは何ですか?
最近では、練馬区の子ども向けに、幼稚園同士の繋がりを通じて 親子で楽しめる運動遊びを展開しています。今の幼稚園は地域での存在意義が問われてる時代になっています。そこで、私たちは地域の幼稚園同士を繋げて巻き込むことにしました。幼稚園は地域に土台があるところが多く、その幼稚園のある地域の子供が通って、保護者同士のコミュニティも生まれます。つまり幼稚園を巻き込んだ方が、地域でより大きな輪になって、子どもだけではなく親の世代へも運動の大切さを伝えることができると考えました。
具体的には、親子体操を出張して親子に教えたり、幼稚園に在籍してない子どもも来れるように幼稚園という場所を借りて幼稚園を主体にしながら私たちは活動をしています。
・このお仕事のやりがいは何ですか?
この仕事のやりがいを、私は子どもの成長を見れた時に感じています。
私は昔から子ども達を楽しませたい、エンターテイメントを届けて子どもの笑顔を作りたいという思いを持っていて、今の仕事が私の思いを表現できるものなのでこの仕事が天職だと思っています。
自分が何かを表現して子供に伝えることができることが、この仕事の魅力であって、好きだと感じる部分です。また、子供が人生で最初に出会う大人で子どもへの影響力もすごく大きいので、私たちの社会的な意味もすごく大きいところが責任重大で、やりがいとしても感じています。
私はこの素晴らしい仕事の魅力をしっかりと伝えて、継承して発展させていきたいと思っています。
インタビュー後記
お話をお伺いしていて、子どもを尊重してしっかりと向き合おうとする姿勢を強く感じました。
また、子どもと接する際に大切にしていることは、ビジネスの場であったり、大人との接し方にも共通する部分があるのだと気付くことがきたので、澤田さんの事業が子どもや大人問わず、更に広がっていく事を応援したいと感じました。