まちの仕事人インタビュー
秘書の仕事に正解はない
青山花壇株式会社 代表取締役 笹木 ナオミ (ササキ ナオミ) さん インタビュー

出  身:東京都小平市

出身校:早稲田大学

生まれ:1977年

趣  味:ゴルフ

経  歴:大学卒後IT企業に就職。3年後シンガポールへ渡り、10年間人材紹介会社や大手企業のシンガポール支社立ち上げに携わる。その後当時の上司と共に帰国し秘書となる。上司の退職のタイミングで自身も退職し、青山花壇の経営者に。その傍らでHisholio(ヒショリオ)という秘書のためのメディアを立ち上げ運営している。

社会の秘書の概念を変えて社会的地位を高めたい

https://hisholio.com/

どんなお仕事ですか?

秘書のための情報交換や仲間を見つけるメディア、Hisholioを運営しています。秘書に役立つ情報提供やリアルでの交流会の開催、メールマガジン配信を実施しています。会員制にして1年が経ちますが、現在会員は2000人を超えました!現役の秘書さんだけでなく、秘書を目指す学生さんも登録してくれています。今後もっと増やしていけたらと思っています。

この仕事を始めたきっかけは何ですか?

秘書の情報収集の場がないので、自分で作ってしまおうと思ったのがきっかけです! 元々青山花壇という花屋を経営しているのですが、営業に行く先々で対応してくれるのは秘書なんですよね。自分も以前秘書だったことを伝えると、お花の話そっちのけでお悩み相談会が始まるのですが悩みは共通していることがわかりました。『キャリアをどうしよう』『直属の上司が退職したら自分はどうなってしまうのか?』『まわりの会社の秘書たちはどうしているんだろう?』など。それを集約して情報を共有してあげたいと思いHisholioというメディアを立ち上げました!秘書は、戦後に女性でも出来る仕事として広められたんですよね。昭和の時代では、女性は結婚したら退職するのが当たり前だったから、25歳以上がいなかったんです。でも平成・令和では、結婚しても仕事を続ける人や結婚を選択しない人も増えてきて、30代・40代の秘書も多い。それなのに秘書向けのキャリアアップが用意されていない現状があります。そんな昭和の時代の秘書の概念を変えたいんです。

どんなお客様が多いですか?

業務を円滑に進めるための情報を知りたい方や仲間を作りたい方が参加しています。会食や手土産の知識や他の会社のやり方等の情報交換や、お悩み相談の場となっています!月に1回交流会も開催しているのですが、そこで初めて悩みを相談できたという人もいます。秘書は社外に出ることが少なく、周りに相談できない人が多いんです。同じ悩みを持つ人がいることを知るだけで心の支えになったという声もよく聞きます。この輪を広げていきたい。独りじゃない、仲間がいるという感覚は人を強くすると思うんです。数が少ない職種だからこそ、みんなで強くなっていきたいですね!

今後、お仕事を通じてどんな事をしていきたいですか?

まず、社会の秘書の概念を変えて社会的地位を高めたい。そして仲間を増やし、強くなっていくコミュニティにしていきたいです!

秘書は男性経営者を裏で支えるイメージが強いですよね。近い将来AIに仕事を取られて仕事がなくなってしまうのではないかと懸念しています。力をつけて地位を守っていくためにも、経営寄りの仕事ができるようになってほしいんです。名前もエグゼクティブパートナー(EP)、社長の相棒・パートナーというイメージにしていきたい。会社が大きくなると経営者と現場が離れていってしまうので、問題が顕在化する前に見つけて消火活動する役割が必要です。秘書が経営者と同じ目線で社内を見て、その役割を担うことで社内が活性化しパフォーマンスも伸びると思うんです。経営者としても手放しにくくなりますよね。なので、秘書を進化させて新しい職種を生み出したい!秘書が強くなり、結果として企業も強くなる。これが全国で起きれば日本全体が伸びていく。秘書起点で日本を強くするというのがビジョンです!まず、秘書たちに知識と自信をつけてもらいたい。そのためのスクールを作ろうと思っています。内容はMBA(経営学修士。経営学の大学院修士課程を修めると与えられる学位。実際に企業の現場で求められる経営スキルや、リーダーシップ、人や物、財産などの効果的な管理スキルを身につける)をイメージしていますが、その中でもエグゼクティブパートナーになるために必要なエッセンスを抽出してコースを作っているところです!

秘書の仕事に正解はない

お仕事をする上で大切にしていることは何ですか?

Hisholioでは『秘書の仕事に正解はない』をスローガンとして掲げています!会社や上司によって、秘書の仕事内容は大きく変わってきます。これが正解というものはないんです。だからこそ自分の考えは押し付けないメディアにしようというのを大事にしています。今後のスクール設立においては、エグゼクティブパートナーは『会社の歩く理念であるべき』と考えています。経営者が理念から逸れていった時に指摘できるような、会社の中の理念を理解している存在ですね。そうした核がいることで組織全体が理念へ向かっていけるはず。エグゼクティブパートナーのミッションとして、理念の浸透と駆動を追求していくのも役割にしていけたらと思っています。

みなさん、秘書に対してお手伝いのイメージがあるかもしれないけれど、もし秘書を見たら『会社の中で重要な役割をしている方々』と思って尊敬してほしいです!


インタビュー後記

ナオミさんは、私のお得意先や大事なお客様へのちょっとした贈り物をしたいときにお世話にになっているお花屋さんの経営者です。いつもどんなお客様なのか?をイメージして頂き、イメージピッタリのお花を造ってくれる方です。ご自身が秘書であった経験を基に、秘書のためのお花屋さんをやっていたのは知っていましたが、秘書のためのコミュニティをつくるとは!今回のインタビューでは、秘書達の地位をもっと上げていきたいという想いが伝わってきました。確かに、秘書の仕事は重要な役割を持っていると思います。HPを見てもなんか楽しそうです。私の周りにいる秘書の方々も色々な方がいるので、紹介したら喜びそう!!

お問い合わせ

Hisholio  運営会社

青山花壇株式会社

HP:https://www.aoyamakadan.com/

https://instagram.com/hisholio?igshid=YmMyMTA2M2Y=

*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。