
1982年、東京都目黒区出身。早稲田大学政治経済学部を卒業後、経営コンサルティング会社に勤務。2015年、目黒区議会議員選挙に初出馬し初当選。以降、3期連続での当選を果たす。3児の子どもの母。東京若手議員の会、一般社団法人WOMAN SHIFTを運営中。
区民にとって良いことは全部やる

今の仕事をはじめられたきっかけを教えてください。
経営コンサルティング会社で働いていたときに子どもを授かり、子育てを助けてもらうつもりで実家に戻り親と同居したのですが、母にがんが見つかり、逆に私がお世話をすることに。そんな母は、昔からテレビで政治のニュースを見ては、批判したり嘆いたりすることが多く、私も大学で政治経済を学んでいたこともあり、家庭内で政治について議論する環境がありましたね。とはいえ、親から出馬を促されたことはなく、むしろ「政治家にはなるな!」とさえ言われていました。議員になると心が休まる暇もなく、周囲から色々と言われることを心配したうえでのアドバイスだったのだと思います。そんな中、友人の一人が区議会議員に当選。彼の活躍を見て、私も政治家として活動したいと決意。子どもが1歳半、3歳半、5歳半とまだまだ小さいタイミングで、かつ無所属での出馬だったこともあり、周りからは「当選するとは思わなかった」とよく言われましたね。 “子育てのたぞえ”というキャッチコピーの元、選挙活動な積極的を行い、初出馬ながら初当選。以降、3期に渡って目黒区の区議会議員を務めています。

子どもを抱っこしながらの街頭演説
自身の政策には、どのような特徴があるとお考えでしょうか?
『子育て支援』や『保育関係』、『不登校の子どもの居場所づくり』などを進めています。『子育て支援』とは違うテーマに扱われる『行政のICT化・DX推進』も、忙しい子育て世代が役所に行かなくても手続きができるようにと積極的に進めています。国の動向や、都の動向を見極めながら、行政サービスの改善について数多く提案していますね。例えば、ペリネイタル・ロスと呼ばれる、流産、死産、人工妊娠中絶など、お産を取り巻く赤ちゃんの喪失があった場合、戸籍課にてその情報が登録されます。一方で、妊娠から出産までをサポートしている母子手帳などを発行する課には、その情報が連携されていませんでした。そのため、死産した親の手元に子ども向けの書類が届くといったことが起きていたのです。赤ちゃんを亡くされた方の気持ちを考えると、胸が締め付けられます。このことについて区役所に確認したところ、過去に検討したものの改善することができなかったとの回答がありました。「過去に駄目だったからって諦めないで、もう一回やってみてよ」と働きかけ、議会の本会議で質問することで改善に向けて前進することができました。どんな小さなことであっても“区民にとって良いことは全部やる”という想いは、ずっと持ち続けていますね。
普通の感覚と区政をつなげる

有権者からどんな相談が多いですか?
『子育てを支援』を政策の軸に掲げていることもあり、出産前後から、中長期的な子育てまで、さまざまなご相談をいただきます。例えば、産後ケアの相談は、これまでは「電話」か「ハガキ」によるものとされていましたが、それらをオンラインで申請できるように改善しました。議員の仕事は、区民や相談に来られた方を行政とつなぐこともあるかと思いますが、私は経営コンサルティング会社で働いていた経験により、組織を改革したり、オフィス環境を改革することについては、得意と感じていることもあり、ご相談いただいた問題や課題を解決するために、区民や相談のある方が区役所と直接つながりやすくなる仕組みの構築を目指しています。それがDX推進だと思って進めています。
仕事をするうえで、心掛けていることを教えてください。
必ず“問題の背景を探る”ように心掛けています。Twitterや、メールなど、区民のみなさんからは様々なご相談をいただきます。プライベートなものが多く、この場でお話できるものは少ないのですが、かなり想いの詰まったご相談をいただいています。その際、文字から問題を考えるだけでなく、その問題の背景や周辺にある課題について、考えるようにしています。コンサルティング会社で働いていた経験から、どの部分に課題があり、何がボトルネックになっているかを見つけられるようになりました。とはいえ、すべてを変えていきたいという訳ではありません。“古き良きは守りたい”、一方で“真面目だけが美徳でもない”と、考えています。これからも政治家になりすぎることなく、普通の感覚を持ちながら、それらを区政につなげられる活動に注力していきたいと考えています。何かあれば、お気軽にご連絡ください。みなさんからの声をいただくことで、区政がより良くなります。
インタビュー後記
3人の子どもを育てながら、区政に関わるたぞえ議員は、親としての身近な感覚と、区議会議員としての俯瞰した感覚の、両方を持ち合わせている。その上、経営コンサルティング会社で働いていた経験から、区政の改善に向けた道筋を見つけることにも長けている。目黒区政を前に進める旗手の一人であることは間違いない。
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