まちの仕事人インタビュー
皆が安心して年を重ねられる社会を!
フクシのナベさん 渡邊 秀雄 (わたなべ ひでお) さん インタビュー


出身 : 荒川区 

年齢:昭和47年9月5日 

趣味:映画、読書 

職歴・経歴:介護士として長年務め、課長、施設長と現場から管理まで経験し現在は独立。介護だけではなく地域への貢献活動も幅広くされていて、地元荒川区の町内会役員としてイベントなどでも活動。大豆の栽培や味噌づくりなどを通しても、お年寄りと子供が楽しく触れ合える環境づくりにも力を入れている。


なぜ介護の仕事をしようと思いましたか?


小さい頃から社会の役に立てるようなことがしたいとは思っていました。 


中学生の頃は総理大臣になろうと考えていましたね。当時はリクルート事件もありまして、政治に疑問を持って日本を変えたいとも思っていました。 


もともと社会問題だったり歴史にも関心があったので、その手の本を昔から読み漁っていました。 


ただ、人前に出て目立つことが苦手だったので、政治家の道は断念しまして…。私にできる私なりの方法というところで福祉、介護の道へと進みました。 


介護業界で特に大変なことを教えてください 

介護業界に関しては人手不足が深刻でして、足りていることがほぼないです。 


うちの施設でも職員採用が特に大変で、紹介や派遣で高いコストかけて雇っても長続きしないんですよね。 


思い切ってインドネシアの技能実習生を一気に6人採用してみたら、2、3ヶ月で仕事も覚えてやる気もあって今でもうち5人が続けてくれています。辞めた1人は結婚して帰国してしまいました…笑 


業界としては事業所によるんですけど、社員でも賞与がない事業所だったり、月の手取りが13万円くらいの事業所もあります。幸い私の事業所では年間休日も123日取れていて賞与もあるのすけど、業界全体で見たら厳しいですね。 


ただ働いている介護士さんたちも「給料はこんなものでしょう」と思ってしまっているも問題ですね。


仕事を通じて成し遂げたいことを教えてください 


地域の人たち同士の顔が見えて、地域の人同士で支え合いが出来るような仕組みづくりを目指しています。 


介護では「その地域で安心して年を重ねていける」という環境面で貢献できているのかなと思っています。 


世の中では年を重ねることが迷惑と言いますか、尊重されないようなことが起きているなと思っているなと。 


お年寄りもそれで肩身が狭くなって偏屈になってしまう方もいます。 


しかし本来はこれまで何年も日本のために頑張ってきたはずで、それは違うなと思います。まずは荒川区をモデルにして良い方向に広がってくれればなと思っています。



インタビュー後記

とても物静かで穏やかでありながら、心のうちには地域の繋がりをよくしたいという熱い思いが感じられました。介護の事業だけではなく色々な角度から地域貢献に取り組まれている、またその角度も新しく斬新でとても面白い発想をされていました。高齢者が増えることをネガティブに捉える意見も多いですが「これまでの日本を支えて本当に頑張ってきた方達」という言葉がとても心に刺さりました。 

お問い合わせ

フクシのナベさん

HP:https://www.fukushinonabesan.com/

*お問い合わせの際、『荒川区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。