女優の島田陽子さんがお亡くなりになったというニュースが、テレビやネットなどで報道されておりましたね。大河ドラマや映画などにも出演されていた島田さんでしたが、近年は病との闘いだったようで、入退院を繰り返していたそうです。

 

報道によりますと、重病であることを所属事務所にも伏せていたようです。2016年頃から島田さんのマネジメントや活動の窓口を担当している所属事務所は「実のところ弊社は知人の報道の方からご一報戴き、亡くなられた事実を知ることとなりました」というコメントを残していることから本当に重病とは聞かされていなかったことが推測されます。

 

続けて所属事務所は、「数年前に病気である事を故人より告げられておりましたが、重病であった事やこんなに早くお別れの日が来るとは夢にも思ってもおりませんでした」として、「私たちに心配かけまいと重い病であることは伏せていたのだと察します」と島田さんの心中を推察しておりました。

 

島田さんの知人からのコメントでは、島田さんが病気を隠していたのは所属事務所に心配させたくないという思いと、髪が抜けたら女優業に差し支えると、女優としての責任感が治療に踏み切れなかったのかもしれませんとコメントしており、医師から手術するよう勧められていましたが、人工肛門になることもあってか拒否していたともコメントしておりました。

 

また、生前は数多くの話題を振りまいた女優さんだったので、すんなりと葬儀が滞りなく行われたという流れにはならなかったようです。島田さんは両親がお亡くなりになっていたため、ご家族の存在は妹さんが2人いたそうです。その妹さんたちは遺体の引き取りを拒否したと報道されていたのです。どうやら、金銭のトラブルで妹さんたちと疎遠になってしまったようです。

 

このお話はトップ女優のなんともやりきれない最期を見たような報道のように聞こえますが、いわゆる「おひとり様」の最期ほど、どのように送ってほしいのかをご自身で考えた上で、どのようにしていくのが良いのかを考えておかなきゃねって事のように思います。

 

「おひとり様」とは、生涯独身、離婚、死別など人それぞれです。島田さんのように妹さんが居たとしても疎遠であるというような方も「おひとり様」と同じだと思います。2019年の厚生労働省の国民生活基礎調査によれば、65歳以上の者のみで構成されている高齢者世帯のうち、単独世帯は736万9000世帯になるそうです。

 

また、50歳時の未婚率は、2015年の国勢調査で男性が23.4%で、女性が14.1%だったそうです。この数字は年々増えていくと予想されます。今回、島田さんのケースで言えば、妹さんが疎遠になっているとはいえ、妹さんは血縁関係があるので、法定相続人になると思われます。相続放棄をするにも手続き等が必要になるので、全く迷惑をかけないでとは言えないと思います。

 

ご結婚していない方や、離婚、死別したという方は、将来が不安な方は多いと思われます。誰にも迷惑をかけたくないと思っているのに、思っているだけになってしまう方が非常に多いように思います。

 

これからは「おひとり様」は増えていくと予想されます。実は、健康を害してしまう理由の一つに「孤独」が挙げられます。家族やパートナーだけではなく、社会からも孤立してしまうと早くにお亡くなりになってしまう可能性は上がると言われております。もしも、相談していたならば、違った未来と出会っていたかもしれないと思われる「おひとり様」を葬儀の現場で何度も見てきました。まずは専門家に相談をすることをお勧めいたします。

 

 

 

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著:一級葬祭ディレクター 小林大悟