1954年生まれ。川崎市川崎区桜本出身、東京商業高校卒。運送業、ビル管理業、塗装業と多くの職を経て、30代後半で葬儀業へ。実父の葬儀を担当した同級生の誘いで興味を持ったものの、会社の内情にうんざりしみずから「有限会社セレモニージャパン」を立ち上げた。「唯一無二の葬儀」をモットーに30年以上の歴史を誇る。好きなものは洋服のデザインとロック音楽。
オーダーメイドの葬儀で故人へはなむけ
御社の特色を教えてください。
正式な名前は「セレモニージャパンオーダーメイド」。すなわち、故人さまそれぞれの好みに合わせた唯一無二のお葬式を形にする会社です。単なる葬儀ではなく臨機応変に対応し、形式にとらわれないスタイルにこだわっております。
コロナ禍で仕方ない面もありますが、お客さまや訪れた方に「こんなもんか」とは思ってほしくありません。とにかく故人さまを尊重した演出を心がけています。
ご依頼者さまの傾向はありますか?
最近はコロナの影響で家族葬のご希望が増えました。もともと私たちは「葬儀」イコール「涙」は古いと考えており、ホテルやホールでのお別れ会やしのぶ会ではなく「送る会」を提案してきました。悲しむよりも明るく送り出してあげるほうが、きっと故人さまのご供養になると思います。会費制にすることでお料理をワンランクアップできるのも好評ですね。
葬儀社選びで大切なことってなんですか?
型にはまらない葬儀を提案してくれるかどうか、ではないでしょうか。どこの葬儀社に行っても同じ形式なのは、パターン化しているほうが提供側が楽だから。でも正直それではダメだと思います。葬儀は故人さまへのセレモニーですから、けっして悲しいばかりのものではないのです。最期の時間を明るく送り出すために柔軟に協力してくれる、そんな葬儀社を選ぶといいですよ。
固定概念を壊しよろこばれる葬儀づくり
篠原社長が手がけたなかで記憶に残るお葬式はありますか?
高級車ディーラーの社長さんからの依頼で、交通事故で亡くなられた息子さんのお式を行いました。ご希望はただひとつ「暗くしたくない」と。会社のガレージのど真ん中にフェラーリを設置して、まわりには洋花をふんだんに飾りました。花代だけで2500万円かかりましたよ。30年葬儀社をやっていて、あれほど華やかなセレモニーはなかったですね。
ご依頼者さまから言われてうれしかったことばはありますか?
「まさかあそこまでできるとは思わなかった」かな。ご依頼者さまのお話をうかがい、CGを使って祭壇のイメージを作るんですが、いい意味で期待以上の提案になれば私もうれしいです。故人さまが将棋好きなら将棋のコマを、ゴルフが趣味ならグリーンで、バイク乗りならハーレーのデザインを取り入れて。柔軟なスタイルが「セレモニージャパン」流ですから。
この仕事のやりがいとはなんですか?
私は昔ながらの「葬儀屋」と思われるのが嫌なんです。人と同じことはやらない、ほかの葬儀社と同じ提案はしない。うちにしかできないセレモニーを提供したいですし、故人さまが好きだったことを形にして「葬儀」という概念を打ち破りたいと思っています。その想いがなによりのやりがいですね。
インタビュー後記
いままでにお話をうかがった葬儀社社長のなかでも、群を抜いて「葬儀社」イメージからかけ離れた篠原社長。「葬儀と婚礼は表裏一体」と「故人さまを明るく送り出せるパーティ形式にすべき」と言いきる姿が印象的でした。彼のスタイルや考え方はニッチかもしれませんが、厚く支持する方も多いことでしょう。
現在はアフターコロナに向け、「送る会」のご依頼をたくさんいただいているそう。「人と同じでは満足できない」「葬儀ではなくセレモニーを」と願う方はぜひ「セレモニージャパン」へ問合せてみてはいかがでしょうか?
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