[第６話] 詐欺師はそこらへんにいるようです。自分を守るために必要なものとは｜認定NPO金融知力普及協会 事務局長 鈴木達郎

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日本では、お金を不浄のものとみなして、教育の現場で触れずに来たといわれています。

みなさんも、お金に対する様々な知識、自信ありますか？

自己責任が叫ばれる時代、人生の夢をつかみ、生活を守るためのお金の知識は今まで以上に重要です。

それを老若男女のみなさんに学んでいただくための機会を提供するため、金融知力普及協会は活動しています。

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さて、つい先日お笑い芸人、TKOの木本さんが記者会見を行っていました。投資詐欺にあい、友人にも勧めていたことから、多額の損害を自分だけでなく周囲にも与えており、事務所を辞め謹慎していたそうです。今回事の次第を公にし、返済を進めるために舞台に戻るため、区切りをつけるための記者会見でした。私も仕事柄、詐欺にあったという話を伺ったり、相談を受けることがありますので、興味深くインタビューを拝聴しておりました。

その中で、自分が感心した木本さんの一言がありました。「自分はもう投資という言葉を口にもしたくないけど、ちゃんとした、真っ当な投資を行っている人の迷惑になりたくない。」

これはちゃんと物事を俯瞰して見れる人の言葉だな、と思い、すぐに事務所に問い合わせをして木本さんに高校生の講演会をお願いしました。結果素晴らしいお話をいただき、大成功だったと思います。笑いあり涙あり、たくさんの学びのあるお話でしたが、一つその中で語られたエピソードをご紹介したいと思います。投資話が詐欺であると判明し、謹慎になった後、それ以前から親交のあった多くの地位のある皆さんが「実はオレも騙されたことがある・・・」とう内訳話をしてくれるようになった。その数がすごく多かった！とのことでした。なぜ詐欺に引っかかる前にその話をしてくれなかったの？！と思ったそうです（笑）馬鹿にされると思って口外できなかった。互い同じ経験をした相手になら話せる、ということだったらしく、まあ確かにそうですよね。

皆さんもぜひ自分の親類縁者や交友関係の人を思い浮かべてみてください。詐欺にあったことのある方はご存じですか？もしかしたらそのうちの何人かは被害者です。それくらい、規模の大小はともかく、詐欺は横行しています。

木本さんは詐欺に引っかからない心得をいくつか講演で教えていただきました。私も首肯するものばかりでした。ぜひ機会があれば木本さんのお話を聞きに行ってみてください。本当におすすめです。

私からも金融知力普及協会でお勧めしている詐欺の見分け方をお伝えいたします。下記に当てはまるものは限りなく怪しいので近寄らないようにしましょう。

・常識外れの高利回り  なかなかプロの投資家でも年利５％を継続してキープするのは難しいです。３か月で倍になります。とか言ってお勧めしてくるのは確実に怪しい話です。

・交友関係から進めてくる  投資というのは、勧誘するにも免許が必要です。友人紹介制度とかそもそもありえない話です。飲み友達に勧められて・・・って話、結構多いです。

・金融庁のサイトをチェック  

https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html

会社の名前を聞いたらこのアドレスで検索してみましょう。金融商品取引業者等のリストの中にある会社ならまずは安心できます。（たまにそういう会社も詐欺に近い行為を行うところもありますが。）このリストにない会社との取引は絶対にしないように。

自分は詐欺を仕掛ける人たちは本当に許せないと思っています。世の中に被害者しか生み出さない。誰のためにもなっていない。社会にとって不要な人たちです。ぜひ皆さん、自分とその周りの大事な人たちが詐欺師の餌食にならないように、知恵をつけていきましょう。

著：鈴木 達郎