日本のプロ野球も無観客ではありながら開幕しました。
野球大好きな小林は球場で観戦できないのは残念ですが、テレビ観戦でもテンションが爆上がっております。
コロナ以前にはまだまだほど遠いですが、少しずつ前に進み出した感じの世の中ですね。
先日都内の葬儀社が1社倒産したとニュースが流れました。
3月末にも1社ありましたので新型コロナの影響で2社目の葬儀社倒産となります。
全国に5,000~6,000社あると言われている葬儀社なのですが、本当に実在しているの?という葬儀社も多く、出来ては消え、出来ては消えの業界なのでニュースにはなりませんが、実際にはもっと多くの葬儀社が出来ては消えています。
どうしてそういう業界なのかというと、葬儀社は起業のハードルが低いことがあげられます。
① 免許も登録も不必要
② 全ての業務が外注可能
③ 花祭壇が増えて白木祭壇を使わなくなった
などが主な理由です。
どの業界、お仕事でもあるかと思いますが、何年か勤務して退職後に独立した方を多く知っています。
異業種からの参入もあり、独立派と異業種派の「低価格競争」が繰り広げられ、第3話でも書かせていただきましたが、「葬儀一式〇〇円」という金銭トラブルはこういった葬儀業界事情から増えていきました。
お金のかけ方に変化が
最近打合せをしていて感じることがあります。
ご遺族がお葬式にかける金額の内容に変化が出てきています。
新型コロナ以前は参列者も多く、葬儀料金の中で「飲食費用」「お香典返し費用」が多くの割合を占めていました。
これは葬儀料金の中で「変動費」と呼ばれるお金で、参列者が増えたりすることで動く金額です。
新型コロナ以降は参列者が激減し、10名以下のお葬式がほとんどです。
3人~4人というお葬式も珍しくはありません。
そうなると参列者に対するお香典返しやお清め料理のお寿司などの飲食費が少なくなります。
その分の費用を花祭壇やお棺、お骨壺をより良いものにグレードアップし故人様にお金をかけるようになってきました。
筆者の葬儀社ではお棺は15種類、色違いまで含めると約30種類、お骨壺も約20種類と取り揃えておりますが、以前より高級な葬具品がでるようになりました。
精進落としのお料理も人数自体は減ってはおりますが、4,500円前後をお選びになられる方が多かったのですが、6,500円前後に上がっています。
葬儀社により違いはあるかと思いますが、よくお葬式は「生きている人間のために行う」と言われることもありますが、最近では「故人様のために行う」というお葬式の原点に戻ったとも言えるのではないかと感じています。
新型コロナ当初、私は参列者の減少に伴い、減収・減益を予想しておりましたが実際には逆の傾向になりました。
お通夜や告別式は基本的な形式はありますが、そこ以外はご家族と葬儀社でともに作り上げていくものだと思います。
「こうしたい」「これはできないかな?」などありましたら、ぜひご相談ください。
著:一級葬祭ディレクター 小林大悟