支えてくれた次男に財産を多く残したい。ほかの家族ともめないために、何を準備すればよいですか?
横浜市青葉区在住・M さん

これまで、事業や身の回りの世話で私を献身的に支えてくれた次男に、ほかの相続人よりも多くの財産を残したいと考えています。
感謝の気持ちを形にしたい一方で、財産の分け方をめぐって、家族の間で不満やトラブルが起きないか心配です。
自分の希望を残しながら、家族にも理解してもらうためには、どのような準備をしておけばよいでしょうか。
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。
保坂 康介
ミカタの回答 感謝を形にするために、財産の分け方と、その理由を整理しましょう
支えてくれた次男に報いたいというお気持ちは、大切にしてよいものです。
ただし、希望する分け方を書き残すだけでは、相続をめぐる問題を防ぎきれないこともあります。法律上の権利への配慮と、ご家族に気持ちを伝える工夫を、あわせて考えていきましょう。
1まずは「遺留分」を踏まえて分け方を考えましょう
一定の相続人には、法律上保障される最低限の取り分である「遺留分」があります。
次男に多くの財産を残すことで、ほかの相続人の遺留分を侵害する場合には、次男が金銭の支払いを求められる可能性があります。希望する配分を決める前に、誰が相続人になるのか、どのような財産があるのかを確認することが大切です。
2遺言書には分け方を、付言事項には理由を残しましょう
誰にどの財産を残すのかは、遺言書で明確にしておくことが重要です。
そのうえで、次男からどのような支えを受け、なぜ多く残したいと考えたのかを「付言事項」として書き添える方法があります。ほかのご家族への感謝や思いも含め、分け方の背景を伝えるためのものです。
3希望と家族の状況を整理して、生前に相談しましょう
相談の前に、次の3点を整理しておくと、具体的な検討につながります。
- 家族の状況
相続人となる方と、その関係
- 財産の内容
預貯金、不動産、事業に関する財産など
- 希望と理由
次男に何をどの程度残したいか、どのような支えを受けたか
ご自身の思いを実現するためにも、遺留分への対応や遺言書の内容を、相続に詳しい専門家と確認しておきましょう。
まとめ
- 次男への感謝と、ほかの相続人の権利を両方考える
- 遺言書で分け方を明確にし、付言事項で理由を伝える
- 付言事項だけで安心せず、生前に専門家へ相談する
※掲載内容は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事情に対する法律・税務上の助言を行うものではありません。具体的な判断については、専門家へご相談ください。
保坂 康介
小、中、高と野球に没頭しました。大車輪の活躍と大きな挫折を経験させてくれた野球を通して、技術と忍耐力を培うことができました。技術と精神の向上への欲求は、弁護士になって以降も野球時代と変わりません。 この経験とカウンセラーとしての「聴く」技術を武器に、皆様に寄り添い、より豊かな人生に向けて私が伴走してまいります。