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半年前、部長に昇格しましたが・・・
掲載日:2025/06/06
半年前、部長に昇格しました。一般的にみれば立派な肩書だと思いますが、私の勤めている会社では名ばかりの肩書です。勤務も管理されており、人事権もありません。業務内容も特段変わらず、中間管理職という状況です。
ただ、昇格にあたり残業代は出なくなりました。
人事からは、「部長は、管理監督者にあたるから、残業代はでない」と説明されていますが、実質給与が下がった状況です。私の立場は、管理監督者にあたるのでしょうか。また、管理監督者には残業代は支払われないのでしょうか。
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

私がお答えします
労働基準法で定められている管理監督者(労働基準法41条2号)に該当する場合、基本的に残業代を支払う必要はありません。
ただ、O様の状況は、法律上、管理監督者とは認定されない可能性が高いため、残業代を請求できるかもしれません。
管理監督者に該当するか否かは、役職名や肩書とは関係なく、実質的にみて、労働条件の決定、その他労務管理について経営者と一体的立場にある者といえるか否かにより判断されます。
管理監督者ではない従業員の待遇と変わらない、労働時間についての裁量がないなど、一定の要件を満たさない場合は、いわゆる名ばかり管理職の可能性が高いでしょう。会社から、管理監督者と説明されているものの、実態との乖離に疑問を抱かれているときは、お気軽に弁護士までご相談ください。
※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。