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一粒万倍(いちりゅうまんばい)とは、

一粒の籾が万倍にも実る稲穂になる

という意味。

何事を始めるにも良い日ともされ、

仕事始め、開店、出店、お金を出すことに

吉であるとされる。

一粒のヒントやアイデアが

あなたの運を万倍にする。

ビジネス評論家石塚 毅の

ビジネス系開運コラム。

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以前に日本酒の「獺祭(だっさい)」で

有名な旭酒造の桜井社長のお話を

お伺いする機会がありました。


「杜氏(とうじ)は、農家の人で、

農閑期の出稼ぎ」

「だから冬の寒い酒造りの季節に

農閑期の杜氏が出稼ぎに来ることが

できる。」

「逆に言えば、酒造りは冬にしかでき

ない。」


これがかつての酒蔵業のビジネスモデル

です。

 

ところが旭酒造には冬の季節に外部から

やってくる「杜氏」がいないそうです。

すべて自社社員が、1年中作っている

のです。

言い換えると自社の社員が作るから

通年生産が可能なのです。


ああ戦国時代と同じだなーと感じた

ものです。

武田信玄、上杉謙信など戦国時代の

軍隊は全員が兼業農家です。

だから農繁期にはいくさはできません。


しかし織田信長は、違いました。

職業としての軍隊を初めて創ったと

いいます。

旭酒造は、織田信長モデルなんですね。



これはコロナ禍の日本にも当てはまります。

これからの正規軍、つまり正社員は

月~金の9時~17時勤務で働ける人

という考え方をやめた方がいいのです。

フルタイム勤務の一択のみでは

優秀な人材は集められないし、定着も

しません。


つまり、週1日勤務でも正社員にする、

「短時間正社員」という発想が

必要なんです。


この考え方と戦略は

「短時間正社員」専門の人事労務

コンサルで知られている


CURE労務事務所

https://cure-sr.com/

の田中聡美代表に教えてもらいました。


正社員はフルタイム勤務、

パート・アルバイトは補助業務や単純作業

という固定観念を捨てて、

できる人ができる曜日や時間で業務を

再構築することで採用の悩みが消え、

労働生産性が高くなり、

人件費が下がって、

社員満足度が挙がる、そうです。

これは目からウロコでしたね。



短時間勤務なら働ける能力の高い人が

自社の内外に意外と多いそうです。


正社員=雇用期限の定めのない社員

として、ちゃんとつなぎ留め、キープして

その能力を成果で会社に貢献してもらう。

もちろん人事評価も昇給も就業規則も

短時間正社員向けのものがある、

そういう会社でないとこれから

生き残ることは難しいかと。


優秀な正規軍を持っていないと令和のいくさ

には勝てない、ということなんですね。


追:1年間ご愛読くださりありがとう

ございました!みなさまどうぞ良いお年を。

 




石塚 毅(いしづか たけし)

1970年生まれ。ビジネス評論家。担当実績7,000社、相談実績15,000人に

裏付けされた企業経営・ビジネスモデル・社風・人材の情報通で博覧強記。

話がおもしろい!と評判。

ご質問・ご相談などはこちらまで。

ishizuka@keiei-c.jp