
オンラインコミュニティの運営団体にお邪魔したところ、なんとその参加者の中心は高齢の方だとか。オンラインは難しいのではないかと思いきや、代表理事のメイミさんを始めとしたメンバーの方々による細やかなサポートと気持ちのこもったイベントでそれが実現されていました。
「いくつになっても人生を楽しみ、人と繫がり、学び、挑戦できる居場所」とは一体どんなところなのでしょうか?
■ 設立の経緯を教えてください
この団体は、コロナ禍で孤立しがちな人たちをつなぐ場を作りたいという思いからスタートしました。
若い世代の人たちはzoomなどのオンライン会議を日常生活にどんどん取り入れていきましたが、高齢の方は不慣れなので置いていかれてしまうという状況があったと思います。
それを解消したいという思いから、オンラインを活用して交流できる場所を作ったところ、高齢の方だけでなく、学生や社会人の方も集まり、幅広い世代の繋がりが生まれています。
「住所地球えん」という名前は、色々な地域の方が参加できることに加えて、人と人とのつながりを大切にする気持ちの「縁」と丸く広がるコミュニティの形の象徴としての「円」という意味を込めました。
■ 事業内容を教えてください
活動は主に3つの柱で成り立っています。
1. オンラインイベントの開催
毎月定期的に企画されるオンラインイベントは、高齢者から若者まで幅広い世代が楽しめる内容が魅力です。
御年90歳の建築家や海外在住者など様々な背景を持つ方がスピーカーとなり、建築や地域文化の紹介、趣味の共有など、知識と交流を深めるテーマを多数用意しています。

2. フェスティバルの開催
年に1~2回、規模の大きな「オンラインフェス」を開催。
能登地域の復興応援フェスでは、地域の風景や文化を紹介する中継企画が行われました。
また復興に向け活動する能登の方々のお話を聞く貴重な機会にもなりました。
現地の魅力を発信しながら、参加者もその場でつながりを楽しむことができます。
3. 介護施設向けのイベント提供
介護施設ではオンラインを通じたレクリエーションを提供。
歌やゲーム、演芸など、入居者が笑顔になれるプログラムが充実しています。
施設のスタッフからも「日常に新しい風を入れられる」と好評です。

オンラインイベントは毎月定期的に行っており、メールマガジンにご登録いただくと無料で参加して頂けます。
zoomの使い方が分からない方向けにzoom講座も無料で行っており、お一人お一人躓くところが異なるので、個別でサポートを行っています。
そこで学ばれて、使いこなせるようになった80代の方々が今でもずっとイベントに参加してくださっているような例もあります。
参加者から誘われて参加してみられる方や、フェスティバルやメールマガジンで毎月届く案内で興味を持ってくださる方がいたりするので、丁寧にサポートしながら徐々に仲間を増やしていっています。
■ 普段の活動例:定例会
定例会の代表的な企画「可也さんと語ろう」では、多彩なキャリアを持つ可也さんという90歳の男性がホスト役を務めます。
たとえば、新年の会では、可也さんのここ10年間の活動の振り返りを伺った後、全員で新年の抱負を語り合い、参加者同士が刺激を受け合いました。
また、別の回では海外在住者が地元の写真をシェアしながら、現地の文化や建物を紹介。
「ドイツの美しい庭園」についての話題で盛り上がることも。
他にも、読書会や、参加者様が活動しているハーブ園を訪ねての中継などテーマは実に多彩です。
■ 最後に一言
住所地球えんは、オンラインだからこそ実現できる多様な交流の場です。
「繋がりたい」「伝えたい」「学びたい」という方にピッタリのコミュニティです。ぜひ一度その楽しさを体験してみてください!
インタビュー後記
高齢の方にはパソコンやスマホを使ったzoom(オンライン会議)は難しいという固定概念を無くして、使えるようになるまで丁寧なサポートをされているのが印象的でした。確かにオンラインは、身体を動かすのが大変で、周囲とのコミュニケーションの場が少なくなっている高齢の方にはぴったりです!参加者が増えること、イベントを運営する人が増えることで全国・全世界各地でのご縁が広まっていくので、この記事を機に一度覗いてみてはいかがでしょうか?
お問い合わせ