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軽い認知症の父がマンション売却に同意してくれません。
(1年前の記事です) 掲載日:2022/12/21
父も母も軽い認知症で大阪の分譲マンションで二人で暮らしています。このまま二人で暮らしていることは娘の私には不安なので老人ホームに入る予定にしています。
私は父が先に逝った時を想定して対応することにしています。二人が老人ホームに入ったらマンションに住む人はおりません。父が逝ったら相続人は母と私と妹です。
父が生きている内にマンションを売却して今後の老人ホームの費用にあてようと提案しました。最初は父は同意していましたが、マンションを売りたくないと言い出しました。癌が治ったら住むと言います。
父が先に逝ってしまったら、母に成年後見人をたてないといけないと父には説明しましたが、自分はまだまだ死なないと思っているようです。父が先に逝っても成年後見人をたてないようにするには、私に贈与する方法があると思いますが、それによって私には贈与税が掛かってくると思います。
横浜で暮らす私はそれは望んでいません。しかしそうなった場合、贈与税以外にも何か他の税金に影響があるのかも心配です。私に贈与以外何か他に方法はあるでしょうか?老人ホームの毎月の費用は両親の年金でぎりぎりか少し赤字が出ている状態です。
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。
合理的に考えますと、マンションの売却が最も効果的なのでしょう。
しかし、本人が嫌だというならば、贈与も売却もできません。仮にマンションを贈与した場合、受け取った方に贈与税と不動産取得税が課税されます。贈与税は税率が高いので、納税コストをしっかり計算されることをお勧めいたします。
ご心配されているとおり、お母様に成年後見人がつくと、お父様の遺産についての遺産分割が柔軟になされない可能性があります。理由としては、成年後見人はお母様の相続分を確保するように動くからです。コストも抑えて、不動産の権利を相談者様に移す方法としては、お父様に遺言書を用意してもらうことがよろしいかと思います。
まずは遺言書の提案をなさっていただければと思います。遺言書は様々な観点から設計しないと、効果が弱くなります。遺言書をおつくりになる前に改めてご相談ください。