【技を伝える 技を生み出す】
「勝城蒼鳳」展では作品とあわせて、スケッチや勝城の詠んだ俳句、蔵書など、さまざまな資料をご紹介しています。幾何学文様の美しさが目を引く《竹工芸の編組見本》(日本工芸会、1983年)は「このまま家に飾りたい!」との声も上がる人気資料。50種類の編組技法を同会会員が製作し、勝城は5種類を担当しました。

竹割3年、編み7年といわれるように、竹工芸は基礎を学ぶだけでも相当な時間を要します。一般的には、基本的な技を習得して何を作ろうかと考えます。ですが勝城は、先に自然から受けた感動、イメージがあり、それを造形化するために新たな技を生み出してしまう、まさに“アーティスト”でした。

勝城は人間国宝の重要な任務の一つとして、「竹工芸伝承養成研修会」にて後進を指導してきました。研修生たちは、伝えられた技に個々の美意識や芸術性を反映した表現によって、新たな「伝統」を創り出そうとしています。(鈴)

*写真3:「竹工芸伝承養成研修会」での展覧会鑑賞風景。「工芸の教科書」展(栃木県立美術館、2018年)にて《竹工芸の編組見本》について解説する勝城蒼鳳

#栃木県立美術館 #竹工芸 #勝城蒼鳳

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7 いいね! ('25/03/20 22:00 時点)