まちの仕事人インタビュー
薬局という役割をもった地域の一員
つるいち薬局/AAAメディカル株式会社 代表 五十嵐 一正 () さん インタビュー

薬局開設前に飲食店をされていたとお聞きしましたが、経緯を教えてください

元々は大学を卒業後に製薬会社にて生活習慣病に関わる仕事を行っていました。生活習慣病の薬と食事療法でどの程度差が出るのかという臨床調査等を行った際には、管理栄養士がメニューを考え、ホテルの料理長に調理してもらった食事を患者さんに提供しました。生活習慣病の患者さんであっても、工夫次第でこれだけ美味しい料理が食べられるということを紹介する中で、多くの患者さんにも喜んでもらえたことが印象的でした。

そんな中で、生活習慣病の薬を飲み始める前段階で、多くの人にもっと健康的で美味しい料理を食べさせてあげたいと思い、自分自身で銀座に飲食店を立ち上げました。

イタリアの地中海辺りでは、ワインをガバガバと飲む人が多いのですが、心臓や脳血管の病気になる人が少ない。これはその地域の食事が影響していると言われています。そこで地中海料理を中心に多くの野菜が摂れることで健康的においしくお酒が飲めるをテーマに『野菜と玄米の地中海イタリアン』を立ち上げました。

大変な時期もありましたが、8年程営業を続けて店舗の更新のタイミングと料理長の引退をきっかけに店舗を閉めて再び医薬品の業界に戻りました。

飲食店経営の経験はどのように役立っていますか?

飲食店の経営は商売に関する殆どの要素が関わっており、非常に勉強になりました。スタッフさんのシフト管理や、提供する商品への付加価値の付け方。また、接客接遇に対しても学ぶことが出来ました。薬剤師として病院、個人薬局、中小規模の薬局チェーン、大手ドラッグストア、地方薬局等、様々な店舗を回りながら薬局経営に対しても勉強しました。しかしながら、どの現場にも悪しき共通点があることを感じました。慣例的な作業に慣れている者が多く、非効率的な仕事を改善しようとする意識がないこと。そして、医療とはいえ患者様へサービスを提供する職業であるにも関わらず、接遇の意識が足りていないこと。これならば自身で独立して薬局を立ち上げ、業界が抱える課題を自身で解決していこうと、2023年5月につるいち薬局を立ち上げました。


つるいち薬局の特徴を教えてください

飲食店経営の経験をもとに、接遇に対しては特に力を入れております。患者さんに対して、機械的な作業ではなく、一人ひとりの要望を把握するように心がけています。例えば、当店は立地柄、仕事途中に処方せんをお持ちされる方も少なくありません。そんな方に対して極力素早くお薬をお渡しできるようなオペレーションを組む、当日の診察内容からお薬の事、ほかの病院の薬について聞いておきたい事がある場合はじっくりと相談にのる。などそれぞれの患者様の要望に沿ったオーダーメイドの接遇を意識しています。また、お薬をお渡しする効率化の意味からLINEでの処方せん受付を行っており、鶴見から離れた医療機関におかかりの際、あらかじめ処方せんの画像をLINEで送信していただくと、ご来局までにお薬をご用意することが可能です。

今後はどのような活動を目指されていますか?

地域の介護施設との連携強化を目指しています。施設側から処方せんを受け取るタイミングや薬局の在庫状況・配送時間の問題により両者間のトラブルになることも少なくありません。AAAメディカルでは人材育成制度の導入の手助けも行っており業務改善から人事評価まで、作業効率と業務の達成を意識したオペレーション構築のご相談にも応じることができます。些細なオペレーションのこだわり・慣習からスタッフのストレスが増し、両者の作業効率が落ちていくことで最終的には利用者様の不満に繋がってしまいます。ここでも飲食店での経験・多くの薬局を見てきた経験を生かし介護施設の業務効率化を含めたサポートが可能だと思っています。積み重なることで両者の作業効率も落ちますし、最終的には利用者さんの不満に繋がってしまいます。私自身は、飲食店での経験や多種多様な薬局での勤務経験から、オペレーション構築に絶対の自信を持っていますので、介護施設の業務効率改善を含めてお役に立てると思っています。


お問い合わせ

つるいち薬局/AAAメディカル株式会社

神奈川県横浜市鶴見区市場大和町5-24

HP:https://tsuruichi.tripleamed.com/

*ご相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。