まちの仕事人インタビュー
自分の身体に合った栄養を摂る
パーソナルヘルス解析士 柴田 知子 (しばた ともこ) さん インタビュー

神奈川県横浜市出身。卒業後に栄養士の資格を取得。保育園、老人ホームなどで栄養士として指導の後、独立。現在はパーソナルヘルス解析士として、分析結果をもとに、一人ひとりに合った栄養指導を行っている。

理想の栄養指導を求めて

今の仕事をはじめられたきっかけを教えてください。

「あんた料理が好きでしょう」と親から言われ、高校時代に栄養士になることを勧められました。特に他にやりたいこともなく、栄養士になるべく進学し、新卒で保育園に就職しました。しかし、そこは立ち上げたばかりの保育園で、栄養士は私一人。栄養計算も専用のソフトなどはなく、すべて手計算で行っていました。初めての経験ばかりで大変でしたが、すべて一人でやったことで、基礎的な力は十分につけることができました。当時の私の日課は、子どもたちの誕生日を覚えておいて、朝一番で「おめでとう!」と言うこと。給食便りを比較的自由に作ることもできたため、伸び伸び仕事をしていました。その後、キャリアアップのため職場を老人ホームへ変更。しかし、そこでの仕事は料理をただ作るだけ。裏方として、作業に没頭する日々が続きました。そんなある日、保育園で働いていた頃、子どもを預ける親御さんから「給食便りなどで、発信してもらえるから、ありがたい」と言われたことを思い出します。栄養士として、もっと発信していきたい。そう思った私は、栄養士として独立。週末にセミナーなどを開催し、自らの考えや栄養に関する情報を発信するようになりました。その後、一人ひとりの身体に合わせた健康法を指導するプロとして『パーソナルヘルス解析士』になることで、理想の栄養指導が出来ると考え、この道に進みました。


仕事の特徴はどのような点にありますか?

『個別の栄養指導』を行っています。指導前の解析方法は「栄養解析」「腸内解析」「遺伝子解析」の3つです。「栄養解析」は問診による食事バランスの分析、「腸内解析」は検便の検査キットを使った分析、「遺伝子解析」は唾液を使った検査による解析です。それぞれの分析により、食事による栄養の偏りや、栄養素を身体に摂ったときの、分解力の違いが分かります。例えば、身体に合ったサプリメントが分かったり、肌や頭髪に良い栄養素が分かるなど。また、足りない栄養素については、それを補うために、どんな栄養を摂ると良いかアドバイスをしています。腸活がブームとなり、食物繊維を多くとる人が増えていますが、中には食物繊維の取りすぎで、栄養のバランスが悪くなっている人も。これは海藻や甘酒といった、身体に良いと言われているものについても同様です。意外かもしれませんが、「自分は食事のバランスに気をつけている」と思っている人の中にも、栄養バランスが悪い人はそれなりにいるようです。


良い食生活を習慣化する

どんなお客さまが多いですか?

女性が男性より多く、30代から60代がほとんどですね。男性は30代が多いです。ご相談のきっかけは、女性が「便秘」「むくみ」「痩せにくくなった」といったものが多く、男性は圧倒的に「健康診断の数値が悪くなった」というものです。体重を調整したい人には、腸内細菌を調べる「腸内検査」をおススメしています。体質や、身体の持つ栄養素の吸収力を知ることで、適切な栄養指導ができるからです。ちなみに現在、腸内検査をした人には、栄養バランス指導を1回無料でつけています。ちなみに、外食やコンビニ食の多い人は、食物繊維が足りず、糖質や脂質が多い傾向にあります。作るのが面倒な場合でも、「一品だけでも海藻が入っているものを選ぶ」や「漬物(発酵食品)」を選ぶことで、栄養バランスは改善できるのでおススメ。栄養バランスを改善すると、早い人で2ヶ月、遅くとも半年くらいで効果が表れます。私のサポートを受けられる方には「3ヶ月分の腸活手帳」をお渡ししています。月2回程度のオンライン面談と、随時LINEのサポートを入れることで、あなたの食生活を理想的な栄養バランスへ近づけていきます。


仕事をするうえで心掛けていることを教えてください。

例え食事の栄養バランスが悪くても決して否定しないと心に決めています。ラーメンが大好きな人に、「身体に悪い!」と言って否定してしまうと、精神的にストレスが蓄積。そのストレスはいずれ爆発して、精神的にリバウンドすることになります。それに、否定から入った指導をされても、モチベーションがあがらないですよね。そこで「ラーメン美味しいですよね。私も大好きです。」と、肯定から話を進め、「週2は少し多いので、しばらくは渾身の一杯を週1に食べることにしてはどうですか?」と伝えています。私のゴールは、良い食生活を習慣化してもらうことです。結果がすぐに出て喜ばれることは嬉しいですが、後にリバウンドして元に戻ってしまっては、私がサポートした意味がありません。また、最近では働き方によって生活習慣が違うため、健康指導についても気をつけています。寝る前の3時間までは食事OKということは間違っていないですが、夜勤の人であれば、その食べ方よりも、朝起きた時に「バナナ」や「キウイ」といった果物を食べたり、「白湯」を飲む方が効果的なことも。食事の傾向はもちろん、働き方や、その人の感じるストレスの種類など、総合的に判断して、栄養指導をすることを心がけています。一人でも多くの人が、バランスの取れた栄養を摂る習慣を身につけて、楽しい毎日を送ってくれることを祈っています。


インタビュー後記

栄養バランスと聞くと、口に入れる食材について考えるイメージがあったため、身体に入れるタイミングや、身体への入れ方、そもそも自分の身体に合っているかどうかなど、総合的に判断してもらえるのはありがたい。それを一時的なものに終わらせず、習慣化するまでサポートしてくれる柴田さんは、栄養のパーソナル・トレーナーだ。

お問い合わせ

名前:柴田知子

連絡先:nittomo24@gmail.com

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*ご相談の際は、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。