まちの仕事人インタビュー
鶴見の葬儀文化を守るために
博善社 京浜葬祭 取締役 北村 藍 (きたむら あい) さん インタビュー


横浜市鶴見区生まれ  鶴見区育ち

地元鶴見で創業90余年の葬儀会社の次女として生まれ育ち、6代目として家業を継ぐ

 

趣味:音楽・アート・地元鶴見での食べ歩き


葬儀の仕事に就こうと思ったきっかけを教えてください

実家は代々葬儀業を営んでいるのですが、16歳の時に祖父を送っている父の姿を見て『葬儀屋さんの仕事ってなんかいいものだな』と思ったことがきっかけです。

祖父のことを振り返る時間が豊富にあり、我が家らしい違和感の無い式を行えたからこそ、そう感じたのだと思います。

祖父の知人が大泣きするほど別れを悲しんだり、自分の知らない祖父の話を沢山聞くことも出来ました。孫として、とても誇りに思えたと同時、に葬儀に対する印象も大きく変わりました。普段は真面目な印象が全くない父が、葬儀を取り仕切っている姿も衝撃的であり、素直にカッコいいと思いました。

 

20歳を過ぎたころから家業を手伝い始めました。実際にやってみて本当にやりがいがある仕事だと感じています。地元鶴見の方々と深く関われることも非常に楽しい点です。

 

26歳で本格的に父と共に働き始めましたが、仕事に関する些細な事がきっかけで父と大喧嘩してしまい、一度家業を離れて大手葬儀会社に勤めることになりました。

そこでは、葬儀以外にも社会人としての基本を一から学ぶことが出来たので、本当に良かったと思っています。



仕事に対してどのようなことを大切にされていますか?

『仲間』です。この仕事はどうやっても一人ではできない仕事です。葬儀は受け止めようと思ったら相当重い事柄ですが、肩の荷を分けられるような仲間や先輩のアドバイスなどに本当に救われています。

また、『明るさ』も大切にしています。【葬儀=しめやか】にしなければならないと思い込まれている方も多くいらっしゃいますが、葬儀に決まった形式はありません。まずはほっとしてもらえるように、笑顔で場を和ませることも心がけています。

ご家族が葬儀会社と会うときは、この先どうしていいかわからない不安を抱えている状態でとても緊張していらっしゃいます。まず、その不安を取り除き安心してもらえるよう、少しでもリラックスしてもらえるよう、時には冗談もはさみながらでも、家族の負担を一緒に背負う思いでお話をお聞きしています。

 


今後、仕事を通じてやっていきたいことはどのような事ですか?

地元鶴見の葬儀文化の向上に貢献をしたいと思っています。

時代の変化で葬儀の規模が小さくなったとしても、葬儀に対する価値を見出してもらえるように。家族の大切な想いを担当として見出し、それを表現できるような式を増やしていきたいです。

葬儀を通じてご家族の感情が大きく動いたとき、

『私はちゃんとこのご家族のことを理解してこの式を作れているんだ』とやりがいを感じます。

どうしても葬儀業界として、失敗してはいけない・時間が限られているという背景から葬儀をパック売りしてしまうことが多いのですが、様々な家族の形があるからこそ、様々な葬儀の形があって良いと思います。花束、お棺、音楽、空間作り等、全てにおいて想いを大切にしながら、それぞれのご家族ならではの葬儀を表現するお手伝いをしていきたいと思っています。

このお仕事は好きですか?

めっちゃ大好きです!!!一生続けていきたいです!!!


インタビュー後記

地元鶴見で代々続く葬儀業を引き継がれた女性はどんな方なんだろう?と、とても楽しみにしながらお会いさせて頂きました。

初対面からとても明るく、ハキハキと受け答えをされる北村さんは、私自身の【葬儀業界】のイメージをガラッと変えてくれました。

自信を持って、今の仕事が本当に好きだと言える姿勢。また、関わる方々に対する感謝や、相手を思いやる気持ち。

インタビューしながら、私の方が勉強させてもらった感覚です。

葬儀に関する悩みは、是非北村さんへ相談してみてください。


お問い合わせ

有限会社 博善社 京浜葬祭


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TEL:090-4393-0409

HP:横浜市鶴見区|葬儀・家族葬|有限会社博善社京浜葬祭 (keihin-sousai.net)

*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。