奥秩父中津川地域で継がれている、中津川いも。

甲斐国武田の落人が持ってきたという説や、日露戦争後に兵士がロシアから持ってきた説など、由来は定かではありませんが、どこかから旅をしてきたのでしょう。
秩父奥地の長野、山梨との県境付近の地域で細々と作られています。
味については、
「中津川いもは、味のないじゃがいもである」
…。
このような言葉を目にすることになります。食べ物としてはあまりありがたくない評価。

芋田楽など味の濃いたれや煮崩れしずらい特徴から煮物として料理されてきました。
また、特性の一つとして、他のじゃがいもよりも日持ちがする、というものがあります。
険しい峠道の奥で生活する人々にとっては、たとえ味が薄かろうと食料として確保できる期間が長いものは安心をもたらしたでしょう。その地が必要としていたものがこの中津川芋だったのかもしれません。

※秩父山間部ではなく、平野などで栽培した場合には、すべての特質が失われるそうです。

今回は一度コンフィしてから素揚げし、皮をパリッとさせてから、イタリアのレストランでやっていた小粒のじゃがいもを潰してソテーするPatate schiacciate にして猪のミートボールに合わせました。

ミートボールPolpette にじゃがいもは定番の組み合わせ。
猪は千葉の館山からいただいているものです。Cadotaでは生ハム以外、牛豚鶏を使っておりません。

我々は農業者の方々が被る獣害に対して何か対応ができるのではないか?
里山保全につながる猟師さんたちを支援することに微力ながら繋がるのではないか?
という想いで交流を持っているハンターさんたちからジビエをいただいております。

山の食材を合わせた一皿をよろしければご賞味くださいませ。
幻の芋とも言われているのですが、少しでも光を当てられるなら幸いです。

今回 #種と旅と 2024に参加させていただき、改めて在来種、全国各地で紡がれてきた歴史あるお野菜たちを知ることができ、私としても非常に有意義なひと月になりました。
ぜひ皆様
tanetotabito
をチェックして素晴らしいレストランや料理家の方々のポストをご覧になってみてください。

引き続き、中津川いもはじめ、今まで同様在来野菜を扱っていきますのでCadotaもどうぞよろしくお願いいたします。

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238 いいね! ('24/10/06 00:01 時点)