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遺言書について教えて下さい。
(1年前の記事です) 掲載日:2023/12/03
今遺言書を書こうと思っているので質問をさせて下さい。
私は12年前に前妻と別れ韓国籍の内縁の妻と同居しています。子供もいない事ですし、彼女には長きに渡り世話になっており事も考え私の資産は彼女に相続しようと思っております。私に何かがあった時、彼女に嫌な思いをさせたくないと思い、今の行動になりました。
遺言書で内縁の妻(韓国籍:特別永住者)に遺贈するにあたり何か注意する事は有るのでしょうか?
内縁の妻が韓国籍の特別永住者でも遺言書によって遺贈出来るのでしょうか?
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

内縁の妻に相続権はあるのか?
世の中の生活の在り方も変わりつつあり、正式に籍を入れる法律婚に対し「事実婚」という形も一昔前に比べ増えつつあるようです。
しかしながら、民法上は法律婚の配偶者には相続権はありますが、事実婚の配偶者には相続権はありません。
今回のご相談のように、事実婚の相手方に財産を残すためにはどのような方法があるか見てみましょう。
先ずは、生前贈与が挙げられます。ご自身が元気なうちに自分の意思で財産を移すことが可能です。ただし贈与となりますので年間110万円以上の贈与には贈与税が発生しますので注意が必要です。
次に生命保険を活用する方法も考えられます。自身の保険金の受取人を相手方に指定することで財産を残すことが可能です。保険会社によって、法定相続人以外は受取人に指定ができないこともありますので、事前によく確認をした方が良いでしょう。
3つ目は遺贈です。遺言書を残すことで、法定相続人以外の方に財産を残すことが可能です。
この場合、法律婚の配偶者が相続した際の税制上優遇措置等は受けることができないのでこちらも注意が必要です。
上記のように、一般的な方法を挙げましたが、ご相談の内容により対応は大きく変わってきます。
先ずは信頼できる相続の専門家に相談をし、しっかりと対策を練った上で行動されることをお勧めいたします。
ご質問を多く頂いています。回答には時間がかかる場合があります。