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精神患者の成年法定後見人についての質問です。
(2年前の記事です) 掲載日:2022/09/27
精神患者の成年法定後見人についての質問です。
私は、精神患者本人なのですが、現在は、頭の回る状態にあり、就労もしております。
昨年の年末入院しましたが、54日で退院翌月には、時短で働き始めました。
成年法定後見人は、父親です。
成年法定後見人は、解除出来ないのでしょうか?
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

法定後見は契約ではありませんので,解除といったことはできません。
法定後見としての成年後見制度は,ご本人について後見を開始するという審判と,成年後見人に誰かを選任するという審判から成っています。
後見開始時には,ご本人が「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある」かどうかを裁判所が客観的に判断しています。
後見開始原因が消滅したときは,申立てにより裁判所の判断で後見開始の審判が取り消されることになります。
申立てはご本人でもできますので,原因が消滅しているのであれば家庭裁判所に後見開始の審判の取消しを請求してください。
後見開始原因が消滅しているかどうかも,裁判所が客観的に判断しますので,そのことを示す医師の診断書等の資料があるとよいとおもいます。
原因が消滅しているという判断にならなければ,審判は取り消されることなく継続することになります。
後見開始の審判の取消しではなく,成年後見人を別の人にして欲しいという場合は,裁判所に上申すれば職権により解任されて別の人が選任されることもあります。
しかし,常に希望が通るわけではなく,解任するかどうか,するとして誰を選任するかは,裁判所が職権で決めることになります。
いずれも最終的には裁判所の判断次第ということになります。