中央区 > 区民のミカタ > ライフ > 宮川 直己 > 詳細
友人からのカミングアウトに、なんと声をかけたらよかったのでしょう?
(2年前の記事です) 掲載日:2022/11/13
友人にレズビアンであることをカミングアウトをされました。
なんと言葉をかけていいかわからず、気まずい雰囲気になり、彼女を傷つけてしまったかもしれません。私はなんと声をかけたらよかったのでしょう?
※ 相談者のプライバシーに配慮し、実際の質問内容を一部改変して掲載している場合がございます。ご容赦ください。

カミングアウトで相手を傷つけないために知っておくと役立つ3つのポイント
LGBTQの当事者からカミングアウトを受けた時、それが突然のことだとどのように対応すればいいか、戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。
カミングアウトを受けた際、相手を傷つけないために知っておくと役立つポイントは3つあります。
1.セクシュアリティは自分の意志で変えられるものではないと理解しておく
セクシャリティは、個人の意志や努力では変えることができませ。この理解を持っておくだけでも、当事者を傷つけるリスクは減らすことができます。
逆にこの理解がないことで、カミングアウトを受けた際に
「素敵な異性に出会ったら治るよ」ですとか「病院に行って診てもらったほうがいいんじゃない」などといった発言を(良かれと思って)してしまう方もいます。しかし、これらのような発言はLGBTQに対する無理解に基づくもので、当事者を傷つけてしまうことがあります。
2.セクシュアリティに関係なく、ひとりの友人として接する
「あなたがどのようなセクシュアリティであろうと関係なく、私はあなたをひとりの友人として大切に思っています」という気持ちを伝えてあげられると、本人はとても安心すると思います。この一言を伝えたうえで、あとは相手のセクシュアリティを尊重しつつ、それまでと付き合い方を変える必要はありません。
3.常識的に聞いてはいけないことは、LGBTQにも聞かない
ひとつ注意点をあげておくと、「常識的な会話の中で聞いてはいけないことは、聞かない」ということです。例えば「同性同士でどうやってセックスするの」ですとか「(手術を受けたトランスジェンダーに対して)下半身はどうなっているの」といった質問をすることなどです。
気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、性生活のことや下半身のことを尋ねることは、良識ある大人同士の会話では行わないものですよね。それはLGBTQに対しても同じことがいえます。
今回は友人同士でもカミングアウトへの対応について解説しました。職場において、部下や同僚からカミングアウトを受けた時の対応については、ハラスメントを回避するために慎重な対応が求められます。詳しくは、拙著「LGBTQの働き方をケアする本」(宮川直己著・自由国民社)をご参考ください。
ご質問を多く頂いています。回答には時間がかかる場合があります。