まちの仕事人インタビュー
医師が開発!ヘパリン類似物質を用いた日本初の日焼け止め
一般社団法人仁誠会 院長 内富 一仁 (うちとみ かずひと) さん インタビュー

東北大学卒業後、名古屋セントラル病院にて従事。

その後、都内AGAクリニックにて院長を勤めた後、リバイブAGAクリニックを開院。


これまでのご経歴と現在のお仕事を始めるきっかけを教えてください。

私の最初の診療科目は眼科でした。私自身がもともと肌トラブルを持っていたことから、医療用医薬品の血行促進・皮膚保湿剤「ヒルドイド」という薬を処方していただいていました。ところが2017年にこの薬を美容目的で使用してしまうという社会問題が発生することになります。つまり、それだけ高い効果を得られるという裏付けでもあるのですが、本来の使い方に即していないため、公的医療保険財政がひっ迫することになってしまいました。こうした社会問題を解決し、かつお肌のトラブルに悩まれている方の役に立つためにはどうすればいいのだろうと考え始めたのが現職を始めるきっかけとなります。色々調べておりますと、似た成分を使用し、医薬部外品という形で一般販売されている商品があることを知ることになります。しかし、必ずしもお肌にとって良い成分にこだわったものばかりではなかったため、私自身や身近の方にも使っていただけるような成分構成にこだわって製品を作り、困っている方にお届けしたいということでこのお仕事を始めました。

ヘパリン類似物質とは何でしょうか?

一般的に認知されているのは医療用医薬品の血行促進・皮膚保湿剤「ヒルドイド」に含有されている物質として有名です。「ヘパリン」は人間の肝臓で生成される血液凝固を防止する物質です。「ヘパリン類似物質」はそのヘパリンと似た化学構造を持つことからそう呼ばれるようになりました。高い保水力を持つことから乾燥治療成分として50年以上使われている成分です。主な作用としては保湿・保水(潤い&肌密度UP)、血行促進(肌細胞の活性)、抗炎症(荒れた皮膚を鎮静)、ラメラ構造を整える(バリア機能改善)ことなどです。皮膚には各層によって名称がありますが、ヘパリン類似物質は表皮の奥である基底層まで働きかけて、傷んだ細胞を修復し、乾燥による肌荒れを内側から改善する効果がります。

今回HEPARiCiE(へパリシエ)という製品を作られたとのことですが、背景を詳しく教えてください。


医療用医薬品の血行促進・皮膚保湿剤「ヒルドイド」という薬があります。こちらもヘパリン類似物質を有効成分としているのですが、血栓性静脈炎、凍瘡(しもやけ)、肥厚性瘢痕・ケロイド、アトピー性皮膚炎などによる皮脂欠乏症などの治療に使われるものです。ですが、保湿効果に非常に優れており、医療保険で安価に手に入るということもあって、女性雑誌などで美容アイテムとして紹介され大ブームになってしまいました。その結果、治療ではなく美容の目的で求める人が続出。1度に50本以上処方する等、美容目的での処方箋発行が2017年に社会問題へと発展することになりました。全国のヒルドイドにおける薬剤費は年間93億円程度と推計されるなど、公的医療保険財政がひっ迫する中にあって処方する側、される側、双方にモラル意識の問題が指摘される事態となりました。


一方で、強いニーズが顕在化しているということもあり、処方箋を必要としない医薬部外品の扱いで一般販売ができる製品が作られることとなります。そうした中で、私どもも肌の乾燥でお困りの方にこのヘパリン類似物質を含有したクリームの効用をお試しいただきたいと思い独自に成分を研究し、「HEPARiCiE(へパリシエ)」を開発することになりました。



HEPARiCiE(へパリシエ)にはどういった特徴がありますか?

肌を守る次世代UVとしてお使いいただけます。ヘパリン類似物質の高い保水力によって肌の潤いを高め、同時に次世代UVプロテクターとして紫外線による肌荒れも防いでくれます。また、ウォーターレジスタント処方により肌にしっかり密着し、水や汗にも強く保湿&UV効果が長時間持続することで、何度も塗りなおしの必要がないためお化粧をしている女性にとってはうれしい特徴になっています。そして、成分上の最大の特徴は敏感肌にも安心な10のフリーによる低刺激処方となっていることです。界面活性剤・紫外線吸収剤・エチルアルコール・パラペン・鉱物油・着色料・香料・プロピレングリコール・小麦由来タンパク・合成酸化防止剤が含有されていないことで、お子様にもご使用いただけるレベルのやさしい成分になっています。何より使用感としてベタつかずサラッとしていることも使い勝手がいいと思います。最後に、毎日使いたくなる、美しくシンプルな製品デザインにもこだわりました。男性にも使っていただきたいという想いもあります。パートナーからのプレゼントという形でも使っていただければ嬉しいですね。


成分や使い方によって4種類ご用意させていただきましたので、皆様の日常の目的に合わせてご利用いただければと思います。


今後のご自身の展望を教えてください。

私は医師でありますが、自身も肌トラブルを抱えているという点においては患者目線も持っていると思っています。敏感肌の方は経験上お分かりだになられていますが、クリームも自分の肌に合う合わないがはっきりと出てきます。そして、安心して使いたいけれどもどれを選べばいいのかわからないというのが正直なところなのかなとも思います。私自身は、自分や妻が日常的により安心して使えるものということでこうした製品を開発するに至りました。今後もお悩みを解決されるため当クリニックにお越しの方のお声をしっかり聴きながら、より良い物をお届けできるように努めていきます。





インタビュー後記

AGAクリニックの院長ながら、ご自身の肌トラブルをきっかけに今回へパリシエという製品を開発された内富さん。私もサンプルを頂戴し日常的に使用しました。私自身かなりひどい乾燥肌で、日常的に保湿クリームを使用しています。しかし、保湿クリームのべたつきが非常に苦手で、すぐに手が洗える環境がないと肌に塗るのも躊躇してしまうという困ったやつです。へパリシエは肌に塗りこんだ直後にさらっとしており、まったく気になりませんでした。夏場でも平気で乾燥する私の肌は汗とともに保湿クリームを流してしまい、朝塗っても昼過ぎにはかさつき始めるという感じでしたが、こちらも一日中その効果が長続きしていることを実感しました。子供にも使えるやさしい成分と、男性でも気にせず使えるパッケージになっています。深刻ではないけれども気になる程度の肌トラブルをお持ちの方は、是非このへパリシエを使ってみることをお勧めいたします。

お問い合わせ

一般社団法人仁誠会

内富一仁

東京都墨田区錦糸3-4-10小栗ビル2F


HP:https://heparicie.com

*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。