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ラーメン日本一 @東向島

情熱の真っ赤な薔薇

ドアを開けるとカウンターの端に先客が1名。どこかの酒場で会った事のあるレディー。
一瞬目が合い、お互いすぐに気付いたが、特に言葉は交わさない。

マスターにビールと何かおつまみって言うと、黒ラベルと何故かネギチャーシューを半分。
残りのもう半分はレディーの前に差し出された。
“それ、オレにつけといて“って言おうと思ったけど、
言い出せなかった。

もう一品頼んだ餃子は焼き目がグラデーションしている。一皿の餃子でしっとりからパリパリまで色んなのを味わってほしいというマスターの配慮に違いない。焼きムラなんかじゃない。

早い時間からここで飲んでたであろうレディーが“そろそろお会計“って言うと、マスターは何故か新しいお酒を出してきてレディーの前に置いた。
“それ、オレにつけといて“って言おうと思ったけど、
また言い出せなかった。

カウンターは8席、右端に座るレディーとオレとの間に2席。オレの左側は4席空いていた。
黒ラベルを2本飲み干した頃、一人の男がオレとレディーの間の狭い方に割って入ってきた。

待合せ?
 では無さそう。
男はレディーがいるのを知っていた?
 かもしれない。

男によって遮られた3人の会話。オレを除いた新たな3人での会話が始まる。

オレは今、この男に軽く嫉妬しているのか?
 否定できない。。

レディーからマスター経由で薔薇が届いた。
薔薇のグミだった。
オレはその薔薇をチューハイのグラスに浮かべて暫く眺めてたんだ。

レディーはまたお会計と言ったが、今度は横の男が引き止める。

オレは急に色んなコトが面倒に思えてきて、会計を済ませて店を出た。でも席を立った瞬間、男の背中越しにレディーと目が合い、オレはほんの少しだけうなづく。

“またどこかで“
言葉は交わさずともレディーとオレはそんな会話をした。

帰路、闇夜に浮かぶスカイツリーのてっぺんは薔薇のように真っ赤だった。

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75 いいね! ('23/02/01 09:17 時点)